3日目 いよいよ怖いものみたさ(?)でルーマニアへ

昨夜の怪奇現象と大嵐のせいでよく眠れなかった早足猫はひどい頭痛で朝起きられなかった。

が、しかしルーマニアに行かねばならね。
だるくても無理に起き上がり、ホテルの朝食パックを手に7時10分の電車でルーマニア国境の町Valua Lui Mihaiへ。
なんと国際列車なのに1両しかない。しかもこんな田舎の国境からルーマニアに入る日本人なんて皆無だ。

到着後、いよいよルーマニアの入国係員がやって来たが、他の乗客は地元の人ばかりですぐ降りてしまい、
一両だけのローカル列車の車内には彼と私の二人だけになってしまった。
パスポートを見せてもえらく時間がかかっている。
「やばい、密室での賄賂の要求か?」と冷や汗が出て来て、こんな無謀な一人旅を計画したことを後悔して泣きそうになったが、
実はこの係官、とてもいい人で見ず知らずの日本人に何かと世話を焼いてくれたのである。

なかなか入国できないのを心配して電車の運転手さんまで様子を見にやって来て、いろいろと気にかけてくれた。(言葉は全然通じなかったが。)

やっとこさ、入国スタンプを押してもらった。が、次のSatu Mare行きの電車が来るまで待ち時間が3時間近くある。
のんびり両替してお茶をしてトイレ行って観光して…と思ったら甘かった。
両替所なんて無い。まわりには寂れた店が1、2軒。トイレに至っては…あまりの汚さにショックで使用出来なかったのである。

そんな私を見かねて運転手さんは職員専用トイレを内緒で使わせてくれて、荷物の番までしてくれた。
入国係官もたどたどしい英語で「困ったことがあったら何でも言ってね」なんて。
賄賂の要求を疑った自分を恥じた。
近くのお婆さんも言葉が通じないのにぴったりくっついて何かと世話を焼いてくれて、緊張の塊でやって来たのに拍子抜けしてしまった。

Valua Lui Mihai駅の周りを散歩したのだが数百年昔にタイムスリップしたようで、カルチャーショックが大きかった。
道路は舗装されていないので昨夜の大雨でできたいくつもの大きな水溜りの上を馬車が何台も通って行く。
聞こえてくるのは放し飼いにされている鶏のコケコッコーの鳴き声と野良犬の吼える声。
野良犬がうじゃうじゃいてあまり遠くへ行けなかった。それに道にはお馬さんのデカイ落し物がいっぱいあるので、ぼ~としていると危険だ。

何とか時間をつぶし、Satu Mare行きの電車に乗った。Satu Mareは都会で普通の街だった。
あの国境の町がルーマニアの最初の街だったのでどこもああなのかと誤解してしまった。

今日は街一番の老舗ホテルDaciaへ泊まる。

  • いいね! 0
  • コメント 2件

2件のコメント

  • すみません、スペルが間違ってました - Valea Lui Mihaiでした

    またやっちゃいました。スペルが違ってました。
    ValuaじゃなくてValeaでした。
    パスポートのスタンプを見て気が付きました。

    • いいね! 0
    • コメント 0件
  • 写真があれば、アップしていただけるとうれしいんですけど。

    こねこ*ねこねこさん、どーも。

    旅行記、興味深く読んでいます。
    ハンガリーからルーマニアに、
    DebrecenからValua Lui Mihaiの国境を越えたんですね。

    僕はブダペストから単純にオラディアへ抜けましたが、
    こちらの方がメインのルートではないでしょうか。

    おそらく写真もたくさん撮ってこられたと思うので、
    ブログやサイトに写真と文章をまとめて、
    アップしていただけると、うれしいんですが。

    写真があると、より興味が湧きますからね。

    でも、トーマスクック時刻表を片手に、
    旅行記、これからも楽しく読ませていただきます。

    みどりのくつした

    • いいね! 0
    • コメント 1件

    Re: 写真があれば、アップしていただけるとうれしいんですけど。

    みどりのくつしたさん、どーもです。

    確かにオラデオに抜ける方がメインなのですが、
    初ルーマニアはマイナーなルートで国境を越えてみたかったのであえてこちらを選びました。
    待ち時間が多くて不便でしたが、何だかわくわくして面白かったです。
    デジカメの充電が不十分で写真はそれほど多くありませんが、後でこちらにアップしようと思ってます。

    >でも、トーマスクック時刻表を片手に、旅行記、これからも楽しく読ませていただきます。

    ありがとうございます。
    トーマスクックとユーレイルパスという旅のスタイルが一番気楽で好きです。
    今回はパスを使用しなかったので、パスの便利さを痛感しました。