大手旅行会社の中国パックツアーで,桂林博物館に行きました.まず博物館2階で少数民族について説明がありました.その説明がとてもわかりやすかったので,興味深く聞き入ってしまいました.その後,明・清王朝の展示品があるという1階へ連れて行かれました.由緒ある棚やその中に飾られているキリンの置物について,博物館らしい説明があり知的好奇心をそそられました.しかしその後,説明は急変しました,少数民族の子供達に教育を受けさせる資金を稼ぐ目的で,博物館は展示品を販売していいという法律が2004年に成立したというのです.温室育ちの私は,その説明にも疑問を感じず純粋な気持ちで説明を聞きつづけました.そうしたら,清王朝の棚とその中に飾られている壷など9品と合計で150万円で販売するというのです.鑑定書付,送料込みです.温室育ちの私もさすがに,150万って,安すぎない?と感じました.説明の後,残りの展示品を見てみたら,1階の展示品はすべて販売品でした.一緒にツアーに参加した人の中には,「もし本物なら日本の博物館が買うでしょ.」と,なるほどー,ごもっとも,と思うご意見を述べるひともありました.あの1階部分が博物館なのか,それとも別の会社なのか,連れて行く旅行会社の方で前もって説明すべきだと思いました.旅行会社はツアー客の買い物にまで責任を持つ必要はないけれども,博物館かどうか説明する責任はあると思います.日本の常識では博物館は信頼できるところです.だから,あそこで買い物をする日本人は,博物館で売っているから買うのです.やはり,博物館として連れて行く旅行会社に調査責任があると,未来の弁護士は思います.