今回の豚インフルでここまで過剰報道と過剰反応
果ては不毛な「責任のなしつけあい」までしているのは日本だけでしょう。
ほかの国の状況をみている人ならわかりますが世界はもっとずっと冷静です。
死者まで出しているアメリカでさえ、マスクもしていない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090521-00000092-san-soci
そもそも日本の空港でやっている検疫なんて、ほとんど意味がない。
日本で見つかった感染者も、空港の検疫はパスだった。
WHOはすでに4月の段階で、空港の検疫の「無意味さ」を指摘。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2597565/4087769
日本は今になってやっと「検疫を止め、蔓延に備えるべき」などとしている。
今まで「検疫」に頼っていたのがそもそもの間違いです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090521-00000003-jct-soci
鳥インフルエンザのとき、インドネシアやベトナムに何度も渡航注意の喚起が出ていましたが、たくさんの人がインドネシアやベトナムへ行っていました。ヒト=ヒト感染はすでにこれらの地域で発生していました。ところが豚インフル流行の今になって渡航するのはよくない、などと突然言い出すような人もいるようです。マスコミの論調もテキトーなら、人々の対応もバラバラ。
今の時期に海外渡航すべきかについても、人々の意見はさまざま。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4969329.html?from=rss_ranking
自分は、個人的に、北米や中米はやめたほうがいいと思うけれども、今の時期、ほかの地域への旅行をわざわざ中止する必要はないと思っている人間です。
日本にいるよりむしろ安全ではないでしょうか。自分がかからなければ、人にもうつす心配はない。
自分が知らず知らずにかかっているかもしれないから・・・などというのであればそれは国内にいても同じことでしょう。まあ、海外にいても国内にいても、たいして違いはありません。渡航者と非渡航者の区別にはあまり意味がありません。
ただ、日本があまりに大騒ぎするものだから、現在、韓国でも中国でも台湾でも、日本人旅行者に対して検疫が強化されているようです。
旅行を断念せざるをえないという人は、実際に旅行して感染してきて人にうつす実際の危険よりも、「会社がそういうから」「学校がそういうから」「会社が迷惑がるから」「学校が迷惑がるから」というのがメインの理由でしょう。旅行を断念して日本に留まっていてインフルエンザに感染したらその責任はどうなるのでしょうね。「旅行にいけばよかった」ということになるかも。それだけでなく、「なんで旅行にいかなかったのだ!行かなかったのはあなたの責任です」という話になるかもですね。
感染者を出した高校の校長が涙ながらに「申し訳ない」などと言っているのはもはや滑稽を通り越して閉口してしまいます。校長さん、あなたがこの病気を発明したわけでも何でもない。まあ背後にさまざまな理不尽なモンスターペアレンツがいるんだろうなー、と思いました。
日本社会は実にバカげた理由で「責任」を「誰か」になすりつけたくなります。
「感染者」に、「学校」に、「会社」に「責任」を求めたって何の意味もないのです。
ところがそれを押し付けあう社会に我々は生きています。でも、こんなこと気にしなくていい恵まれた状況の人たちや、理解力のある会社にいる人たちは、どんどん海外に行きましょう。