時代の変わり目だと思うよ 1980年代は、どこの国でも出すのが当たり前だった。でも、この十年、ドイツやフランス、デンマークなどではチップ制は無くなった。高額の消費税やファストフードの普及の影響もあったように思われる。 一方、イタリアやスイス、チェコなどでは、チップ制は今でも根強い。観光国の特徴と言ってもいい。多く出せば喜ばれるにきまっているが、野暮だ。支払いはクレジットでも、小銭は別にポケットに持っていて、世話になったら世話になったなりに、そうでないならそうでないなりに。料理の価格に関係なく、まったく独立に考えて渡した方が楽。 計算が間違っていることはしょっちゅう。故意だか、過失だかしらないが、なぜか少なく間違えていることはない。また、空いているのにあまり良くない席に案内したとか、料理や会計をやたら待たされるとか。そんなやつらにはチップはやらん。それどころか、失礼なら、ガンガンと大声で文句を言う。あきらかになめられているのに、ニヤニヤと笑って、過剰なチップを出しているアホな日本人をみると、ああ、こういうやつらのせいで、こっちまでこんな目にあうのか、と、腹が立つ。 異例だが、先に出して頼む、という手もある。メニューの量や添え物を変えてほしいときや、窓際に座りたいときなど。この手は、ドイツやフランスでも、いまも使える。
少なく間違えられたこともありましたよ 一度はレストランで、一度は売店で。 たぶん彼らはあまり計算が得意ではない、というか 多少の間違いは意に介さないのではないか(多くても少なくても) という気がします。 もちろんこれはわたしの数少ない、個人的な経験からの 推測にすぎませんが。
そのためにチップがあるのかねぇ ウェイターは、それぞれ自分の財布を持っていて、その日の締めで、レシートと同じだけ、店に現金を入れることになっている。店とは独立の料金徴収代理人みたいなもの。店に最終的な入金さえして正しくしてくれれば、店は、ウェイターと客のやりとりなんかに口を挟まない。売店も同じ仕組みだと思う。それで、ウェイターも、自分の裁量で、細かなことは気にしないんだろうね。(実際、ほんとうに計算がヘタだしさ。) でも、スーパーとかは厳しくて、レジは、上からテレビカメラで店員の方を店長が監視してたりする。レジのカネは直接に店のカネだから。ファストフードもそう。そのうえ、生活食料品と、酒などの贅沢品とでは、消費税率が異なり、むっちゃ計算がややこしい。北欧の25%ならともかく、ドイツみたいに税率7%と19%とが混在するんじゃ、数字が半端すぎて、日本人でもみなもう暗算はムリだろ。フランスなんかもっとひどくて、5.5%と19.6%だぜ。こんなの、電卓なしに計算なんかできるわけがない。レジの自動計算どうりにやらないと、当てずっぽではとても対応できない。だから、若い世代は、客も、店員も、もうこっちのシステムの方に慣れている。 日本でも、むかしは八百屋とかザルに現金を突っ込んで、「はい、おつり百二十万円」なんて呑気にやってたけど、値下げ競争が厳しくなり、消費税がややこしくなってから、自営業者でさえ、ほぼ絶滅した。たぶんヨーロッパの観光地のウェイターや、そのチップなども、そのうち無くなると思うよ。