ミラノ・スカラ座バレエ団の東京公演、例のセミオノワ降板の「ドン・キホーテ」に行ってきた。
始まる前におもむろに場内アナウンスがあり、ミラノ市長が舞台で挨拶をするとのこと。ミラノ市長の挨拶、というのがどんなものかは分からないが、そんな話はなかったので、一種のサプライズなのか・・・ミラノ市長(6月に選挙で選ばれたばっかりのジョゼッペ・サーラさん、と言っても知ってる人は皆無だろうけど、ミラノ万博に行った人は聞いたことがあるかも知れない)本人が通訳と二人で舞台上にでてきた。
挨拶はイタリア語だったのでさっぱり分からなかったのだけど、そもそもスカラ座とミラノ市というのは何か関係があるのかもよく分からず。何でも今年は日伊国交樹立150年とかで、それの関係でスカラ座も来ている(ムーティなんかもしょっちゅう来てたし、○○周年、とかはあんまり関係なさそうだが。)し、22日からミラノで欧州でも最大規模の浮世絵展が始まる、とのこと。
http://visitaly.jp/recommend/mostra-ukiyoe-milano2016
(もちろん通訳の日本語を元にしている、念のため。)「ミラノと東京は長い間友好関係を続け・・・」と言うのだけど、そんな話は初めて聞いた。
http://www.milano.it.emb-japan.go.jp/culture/shimaitoshi.html
これを見ても、特段、ミラノと東京が友好関係がある、ようには見えないが(と言って、今回は大阪で公演する訳でもないし・・・)私の知らない世界があるのだろう。「2015年のミラノへの観光客は13%増えて、ヨーロッパの主要都市でもダントツ増加率・・・・」というくだりは、万博の影響、ではなかろうか。(厳密には他のイタリアの都市と比較しないと分からないのだけど。)それか通訳が万博の話を翻訳しなかったのか・・・
最後には「ファッションの街であり、グルメの街であり・・・」という紹介があるのだけど、ミラノの紹介をする人はきっとそう言うだろう、というお決まり文句で、市長が言うから・・・というのがなくて残念。いずれにしろ私はまだ小池知事も生で見たことはないので、これは貴重な体験だったのだろう。
公演の方は降板はあまり影響はしてなくて、大成功、の部類だろう。キトリ役の人はシュツットガルトバレエに属するスペイン人で、スペイン人のキトリというのは初めてである。イタリア語では「Don Chisciotte」と綴るそうで、こう書かれるときっと分からない。要注意(?)のイタリア語(これって「ドン・キホーテ」のことだったの?とならないために。)を一つ覚えたのが収穫であった。