2017年1月、私はカンボジアの首都プノンペンから長距離バスでシェムリアプへ向かった。カンボジアでは、田畑を柵で囲い、牛を放し飼いにしている。日本と反対だ。
ポルポトの虐殺で有名なカンボジアだが、性格はおおらかで日本人好みだ。
シェムリアプでは、有名な旅行会社へ直接歩いて行って、アンコールワットの観光を申し込んだ。暑くて汗だくになりながら、あちこちでジュースを買って飲みながら歩いた。
当日は、そのツアーは、私一人だった。半日マイクロバス貸し切りで、運転手一人と日本語ガイド付き。15ドルだった。私は後でチップを5ドルはずんだ。
日本語ガイドは、資格制だ。私のガイドは若い男性で、自己紹介から始めた。高校卒業後、1年間、昼はウェイター、夜は日本語を勉強したそうだ。たった1年で、これほど日本語がしゃべれるのかと驚いた。(高校ではフランス語を勉強したそうだ。ベトナムでは小学4年から日本語を勉強するそうだ。)
アンコールワットの一番の名所は、転げ落ちそうな急な階段だ。ガイドはついてこない。私は、大勢の外国人観光客に混じって、急階段をおそるおそる登った。
アンコールワットはヒンドゥー教寺院だ。長い間ジャングルに埋もれていて、最近発見された。
カンボジアの隣国タイでは、前年10月13日にプミポン国王が崩御し、喪に服していた。国民は全員黒い服を着ていた。「黒い服を着ていない」と殴られた外国人もいた。
翌2月13日には、金正男がマレーシアで暗殺された。