12月31日「ブルーモスクの物売り」 トルコというと、アヤ・ソフィアよりはこちらのブルーモスクの方が真っ先に思い浮かぶ人も多いと思います。僕がトルコ旅行前に知っていたイスタンブールの観光地はズバリこのブルーモスクのみでした。 6本のミナレットが建つ灰色かかった青色のドームを持った正式名称「スルタンアフメット・ジャミィ」 小さいドームの上に大きいドームを次々と重ねていったような本堂。 さながら土から生えてきて天に向かってせり上がっていくような威圧感。 内部は薄暗かったアヤ・ソフィアと違って、ステンドグラスから差し込む光に照らされた明るい内部。古い教会は総じて薄暗いですが、イスタンブールのオスマン・トルコ時代のジャミィは明るい内部が特徴のようです。 その溢れる光に照らされたイズニックタイル。 確かに美しいですが、名前の由来であるというほども青くはない。 内部は、観光客が入れるのは後ろの区画のみで、ミヒラーブ、ミンバルのある前方区画には低い柵が施してあって入れない。 柵の前まで行き、正座して天井を見上げる。 イスタンブールのオスマン期のジャミィでは、天井のドームこそがイスラム装飾の真髄でしょう。 ここブルーモスクでの僕の一番は中庭でも装飾タイルでもなく、天井装飾でした。イスタンブールでジャミィを見学しようと計画している方は、部屋中央まで進んで正座し天井を見上げてみる事をお勧めします。 ブルーモスクを出て、隣接する絨毯博物館を見ようとすると物売りが寄ってくる。イスタンブールの街の図録を25リラで売りつけようとしてくる。 エフェスで買った図録が10リラだったので、 僕「25?駄目だね、10リラなら買ってあげるよ」 男はノーノー!と首を横に振って20リラ、と言ってくる。 僕「10以外駄目!」 15リラまで下がったところで、日本語バージョンはあるか尋ねる。 ちょっと待ってて、と男は絨毯博物館の方へ行き、日本語版を持ってくる。 よく見ると25リラの値札シールが貼ってある。 男は「絵葉書を2冊付けて20リラでどうだ?」 と、こうくる。 こんなチンケな絵葉書の束が一束2.5リラもするはずないじゃん。 近くにいた別の子供も「ベリーチープ!」とヨイショ。 恐るべし詐欺師ネットワーク。 結局買わず、絨毯博物館へ行くと同じガイドブックが15リラで売られていました。一応元値までは値段を下げられたようですが、どうやら物売りとこの博物館が結託している可能性もあり。(値札貼替え) 絨毯博物館に展示されている絨毯はいわゆるアンティークというものらしいですが、なんだかそこらへんのジャミィに敷かれていた物を引き剥がしてきたような痛みの激しい絨毯が多い。 こういった絨毯は使いこまれていて古いほうが味があるといいますが・・・ どうやら本当にジャミィに敷いてあった絨毯なども展示しているようです。照明が暗い為か、あまり色鮮やかにも見えませんでしたが。 絨毯博物館を出ると、物売り第2弾。今度はトルコ帽。 スパイスバザールでは一つ3リラで買いましたが、この野郎、1つ8リラという暴利で売っていました。これも定価まで下がるのか交渉に挑戦してみましたが、「3つで20リラでいいよ」 売れば売るほどこいつが得をし、こちらは損をしていく悪魔のささやき。 こいつら2度と喋れないよう、舌抜いてやりたい!と本気で思いました。 人を騙してのうのうと暮らしていけるなんて、ここトルコは少々 異常な国のような気がする。