夜21時過ぎにローマ・ファウチミーノ空港に到着しました。
私は、FM普通電車(23時過ぎまで運行)に乗ってトラステベレ駅に行く予定でした。
スーツケースを受け取り列車ホームを目指して歩いていると、首から認証票らしきものを提げた男が英語で話しかけてきました。
男「電車は動いていない、タクシーに乗らないとだめだよ。」
私「なんで動いていないの?」
男「あそこの(といってレンタカーオフィスあたりを指す)インフォメーションで聞いてごらん」
2年前、私がファウチミーノ空港に到着した時、イタリア全土が大停電で電車が動かず、難儀したことがありました。私は心の中で「また?今度は何?ストライキ?停電?」と思いながら男に示された場所に行きました。
カウンターの女性に、「なんで電車が動いてないの?」と尋ねると、「とにかく動いてないのよ!あなたはタクシーに乗るか、1時過ぎの深夜バスを待つか、どちらかしか選択はないわ!」と言います。
カウンター内の4・5人の男性と、客(さくらに間違いなし!)の男性も「そうだ、そうだ」とうなずいています。
「動いていない理由を教えてよ!」と言うと、彼女はおおげさなジェスチャー付きで、「ローマでは21時以降は電車は止まるのよ!」とのたまいました。
それを聞いた私は思わず笑ってしまい、さっさとその場を離れました。最初の男が再び近づいてきて、「ね?電車動いてなかったでしょう?」と言うので、「私は電車に乗る!」と宣言して列車ホームへと向かいました。
列車ホームには、テルミニ駅行きのレオナルドエクスプレスも、私が乗ろうとしていたFM普通電車も、切符売りのおじさんもちゃんといました。
こんなのにひっかかりかけた自分自身を笑いながら、以下を反省しました。
1.夜の空港の、想像以上の人気のなさと暗さに動揺してしまった。
2.誘導役の男の、空港職員を装った外見に惑わされてしまった。
3.男に示された場所が正規のインフォメーションではないことは判別できたのに、唯一、人気と明かりがあるオフィスだったので思わず尋ねに行ってしまった。
4.これからは、到着後の空港で話しかけてくる人は全員無視しよう。
電車に乗ってローマ市内に出たい皆様、お気をつけください。