カイロ ー ルクソール間、私は、いつも夜行列車を利用した。
チケットが買いにくかったが。
夜8時くらいに出発し、朝9時くらいに、ルクソールに着く。
朝方、窓の外を見ると、灌漑された畑が広がっていた。
こんなに手入れが行き届いた畑は、日本以外では、見たことがなかった。
他の町は、カイロから、長距離バスで行った。
カイロからヌエバアへは、トルゴマーン発着所から、長距離バスが出ている。夜行バスで、一晩、砂漠を走る。
前日に、チケットを買っておく。
ヌエバア行きの夜行バスでは、明け方、窓から、シナイ半島の山々が、朝日に照らされるのが見える。
薄茶色の山々には、草1本生えていないが、その神々しい美しさは、
「さすが、3つの宗教が生まれた場所だ」
と納得した。
私が見た風景の中で、一番美しかった。
ヌエバアには、泊るところもなかった。
即、フェリーで、ヨルダンのアカバを目指す。