続き(パート2)

現在はスーツケースが最大公約数的ですので、それを考慮して旅程を作るようにしていますが、本当はリュックなど荷物を最小限にして一筆書きで周遊する旅が一番上手な旅のように思われます。

ただ、理想的な旅程は荷物の移動が多少面倒でもどこでも最低1泊はしたほうがいいと思います。

どこも日帰り観光客が帰った夕方から再びやってくる翌日午前遅くまでが閑静で普段着のその街の雰囲気を味わえるからです。市場もその時間に市民が集まり、市民生活も垣間見れるからです。

観光ポイントはたいてい17時で閉まりますが、日の長い時期なら20~22時まで、翌日は見どころが開く9時前まで朝の散策ができ、1泊だけの滞在(たとえば12時着、12時発)でも観光ポイントだけでない充実した時間が過ごせます。

四国88カ所、東海道五十三次の旅、伊勢参り、仏、西の巡礼道など伝統的には旅はすべてこのスタイルで、疲れや病気、川渡しが不可、遊びでたまには連泊があっても基本1泊ずつが旅の基本形といってもいいでしょう。

これを現代風にローマ、パリ、ロンドン、ウイーンなどのように1日では見切れない都市や洗濯・休養のために連泊、3連泊としつつも基本は1泊ずつが短い人生で「行きたい所へなるべく全部行ける」一番いい方法だと思っています。

実際、学生時代から宿や列車・飛行機・船内、その待合室などで無数の日本人に旅程を聞いていますが、ほとんどの方が基本1泊ずつで、ときどき連泊、3連泊でした。

近年は3連泊して日帰りを繰り返す旅程が増えましたが、これは以前はパック旅行以外ほとんどいなかったスーツケースが個人旅行でも一般的になったせいでしょう。

でも拠点から日帰りを繰り返すだけで、1都市での滞在時間は丸1日以下ですので、実質的には内容は1泊ずつ移動と全く同じです。

私も仕事がらみの時は必要があってスーツケースということもありますが、足手まとい感はぬぐえず、出発前に「帰りの航空券は延長もできますが、どうされますか?」と聞かれても、途中で捨てたくなる持ち歩きの大変さを想像して断ります。

一度、1週間の中東仕事旅で成田にで帰国した朝、2時間の乗り継ぎで2週間のカナダ旅行に行かざるを得ないという悲劇的旅程(仕事旅が都合で1週間遅れに)になった際、成田でスーツケースを渡し、リュックを受け取ったのですが、リュックに変えたとたんに自由をとりもどした感じで生き返りました(笑)。

あなた様とはかなり旅行スタイルが違うようですが、旅好きとしてはやはり一生の間に行きたい所に全部行けるというのが理想だと考えますので、経験から物理的に観光可能な旅程を提言し、ゆっくり見たい人は数カ所カットしてもらうスタイル(大は小を兼ねる)で行きたいと思っております。

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1件のコメント

  • よくわかります。

    スーツケース厄介ですよね。残念ながらまだリックだけの旅行にはなりませんね。マルコポーロ3がおっしゃること大変よくわかります。私たちも残りの人生が短くなっておりますので足腰しっかりしてるうちに沢山の国を見たいとは思います。
    ただ、私だけなら飛び跳ねているのですが、主人の体調のこともあり無理せずが鉄則なんです。
    ですからクルーズを折り込んでおります。

    旅はそれぞれですものね。本当にいつもお世話になり助かっております。

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