自分の興味以外のことを、「何がそんなに面白いのか?」と、蔑む。
自分の旅行は好きだけど、人様の旅行は、ろくな旅行じゃないと決め付ける。
みんな心の奥底に、こんな事を思っていませんか?
・・・それとも、そんな偏屈者は私一人なんだろうか。
たとえばツアーで旅行に行く人に、「団体で同じホテルに泊まり、団体でレストランで食事をして、ツアーバスで観光する。そんなのは海外旅行じゃ無い。<バリアという窓越し>にヨーロッパを見ているだけ。 旅行とは自ら苦労して、もっと自ら触れて体感するものです。」
・・・でもいいよ。ツアーじゃないと行けない人もいるんだから。そりゃ、行ったほうがいい。 私も将来、お世話になるかもしれません。
その一方で、1人旅の旅行者をみると、感心する。 よく1人で寂しくないな。食事も、宿泊も1人。トイレだって荷物が困るし、日本語で話せる相手も居ない。 ああ、私にゃ出来ません!、そんな心細い1人旅。 よく見かけるのは、若い女性の1人旅。
・・・ヤマトナデシコ、あんたは強い!。。尊敬します。
たとえば旅行先で、個人旅行者ほど、同じ日本人に出食わすと、こっちを見ない振りをする。 何でアンタが居るんだという顔をする。 自分は欧米人と同じだという物腰のバカが居る。 「勘違いしてませんか? 都会はアンタも含めて、みんなオノボリサン。 都会じゃなくても、電車やバスで行ける程度の町や村を訪れたくらいで、ナマな顔はやめましょう。 もっと不便な田舎に行けば、日本人にも合わないよ。 出会ったら珍しいので逆に、こんにちは!!って言いたくなるんだ。 分かる?」。
・・・でもいいよ。 本人なりに頑張ったんだろう。自分の優越感も大切に、したらいい。
たとえば旅行先で、オペラを聴きにいく人に、「日本でも、しっかり聞いていました? 民謡ならDNAで解るけど、 生活・文化のちがう歌劇が本当に解ります? カッコで行くんじゃないの? 言葉もわからないのに本場のオペラがわかるの?」と疑う。
たとえば旅行先で、美術館や博物館巡りが好きな人に、「時間つぶしじゃないの? 絵画は宗教画が多いので、キリスト教に改宗してから見るほうが、理解も出来ていいんじゃない? 知らない絵を見ても、どうせすぐ忘れるので無駄だよ。」
・・・でもいいよ。 見ないで能書き言ってる私より、ずーっと文化人だ。
たとえば旅行先で、日本人がやっているホテルや宿に泊まる人に、「何でそんな所に泊まるの? 言葉が通じて楽でも、たとえ安くても、そこはもうヨーロッパじゃ無いよ。せっかく行くなら、完全にヨーロッパに浸らなきゃ。」
もちろん、日本食や中華レストランに行く人にも、「そんなのは日本に帰ってから食べればいい。せっかく旅行に来たんだから、ヨーロッパではヨーロッパの料理を食べようよ。」
・・・でもいいよ。 何となく「胃も心も安心したい」なら、それでいい。
たとえば旅行先で、高級なレストランに行く人に、「高級ワインの味がわかるの? 目隠しテストやるとみんな外れるよ。 料理だって・・・、オットこれは私も時々は、レストランに行ってたよ。
良くはわからなくても、美味しいのは五感で分かるからね。」
やっぱり、自分のやってることだけは、それはよい趣味だと認める、この自分本位の考え方。
・・・そー、食は文化です、芸術です、生活です。 その国を知るには、その国の料理を食べることです。
だから、毎日ハムサンドばかりの旅じゃ、その国の一面しか、見れません。
人様をけなすことは、反発エネルギーを生むけれど、こんな言い回しは、非難もされよう。されば、悔い改める素直さを持ちます。
柔軟性を持たなけりゃ、仲間はずれは寂しいから。
皆様も、自分の旅行中、 あれこれ思いながら旅をしてると思うのです。