モルドヴァ地方の5つの修道院巡りを終え、4月15日の日曜日の朝、
バトラ・ドルネイのペンションを出発した。
この日の移動はトランシルバニア地方のビストリツァの町までで、
距離も60キロ余りと近い。
2連泊したペンションの朝食では、今朝は赤く塗ったゆで卵が出てきた。
今日は、ルーマニア正教のイースターなんだ!と思った。
今日は、急げばアッと言う間に着いてしまうので、街道の村々を眺めながら、
ゆっくりとレンタカーを走らせていた。
しばらく行くと、Poaina Stampeiという名前の、ごく小さな村を通りかかった時に、
お洒落した小さな子供がお母さんと道を歩いていて、近くの民家に入って行く。
またつぎのお洒落した子供も、同じように別の民家に入って行く。
手には小さなバスケットを持っている。
何だろうと、車を路肩に止めて、民家から出て来た女の子のバスケットの中を覗くと、
赤く塗ったタマゴと絵を描いたタマゴが入っていた。
可愛いなー!と思っていると、それを見ていた民家のオバアサンが、
家に入るるよう手招きしてくれた。
家の中は広くは無いけれど、ルーマニア刺繍で飾られていた。
そして、お菓子や飲み物、そしてサルマーレというルーマニア郷土料理なども出してくれた。
イースターなので、料理は作ってあった様だ。
ご馳走になっている間にも、着飾った別の女の子が、
バスケットを持ってタマゴをもらいに来た。
午前中だったので、出された料理も少ししか食べられなかったけど、
お礼を述べて、オバアサンの家をあとにした。
オバアサンの夫は既に亡くなり、一人暮らしだと、壁に掛かった写真を差して言った。
オバアサンと言っても60代半ばで、実はうちのカミサンと同い歳でした。
見ず知らずのアジア人のぼく等夫婦を、快く迎え入れてくれたオバアサン。
とても良い旅の体験が出来て、感謝します。