二人なら人間関係まで壊れる可能性がある

必ず何処かで躓きます。

例え文明の利器があっても同じこと。
現地の言葉に精通し、地理にも明るいのなら、
迷うことや間違えることは最小限に抑えられますが、
そうでない場合、その分の時間をとっておかないと、
却って時間が掛かるはずです。これが世に言う”遊び”という
ものです。机上で、時間だけを繋ぎ合わせただけのものでは
何処かで躓きます。上記計画は、それですら無理があるので、
生身の人間がするのは不可能に近いのです。

まさか、文明の利器で翻訳が可能だなんて思っていませんよね？
あれはあくまで基礎語学力があって初めて効果を発揮するもの。
有能な通訳が無能な政治家が喋ってはいけない言葉をうまく
誤魔化して国際問題にさせないようなことは機械にはできません。
一方的に言うことはある程度可能ですが、完全に一方通行で、
機械の翻訳に付き合ってくれる程の暇人は滅多に居るものでは
ありません。

無理を重なると疲労が蓄積し、当然、ストレスも溜まります。
些細な相手のミスや言動で、それまでの信頼関係が一気に壊れるのが
二人だけの旅なのです。これが三人なら、緩衝地帯ができ、あまり
深刻な事態にはなりにくいのです。一人だけで、深みに嵌まるのなら、
それは自業自得で済みますが、相手の計画が破綻したとき、人間は
冷静さを失い、相手を非難します。自分を正当化するのと引き替えに。

余裕のあるスケジュールなら、『ああ、今日はこのくらいで止めて
おこう』で済みます。しかし、詰め込むと、一方は、もっと居たい、
しかし、他方の都合に合わせ、その場を去る。しかし、行ったさきは
至極つまらないものだった・・・。怒りが爆発します、普通の人なら。

まだ、少しだけ余裕があるので、ばっさり切ることをお勧めします。
VY便は取ってしまったので仕方ないので、せめてベルリンに滞在する。
ある意味、世界でもかなり特殊な街で、ドイツは勿論、他の欧州では
味わえないものがあります。ドイツは何も川と城だけではないのです
（某ドイツ観光局スタッフの言葉）。初日も、その晩に疲れをとらないと、
疲労だけでなく体調すらも壊します。随分前に書いたのですが、
海外で病院に担ぎこまれる年齢層は実は20代が最も多い。高齢者は
無理をしないし、今の高齢者は相当元気なのですが、若い世代は
無理をする、海外まで日本を持ち込んで過密スケジュールを通そうとするため、
閾値を超えた時点で、ばったりと倒れる。ですから、初日はそのまま
宿に行って、早めに床に就くのが、実はその後の体調管理にも重要なのです。
翌日は本当は寝坊をして遅めの行動が良いのですが、ここにも無理な
スケジュールを組み込んでいますよね。これは動かせないのなら、余計な
観光は切り捨てるべきです。

それと食事を大切にすることを勧めます。折角の欧州です。米国のジャンクフード
には頼らず、歴史が育んだ地元の料理を堪能しましょう。観光とは
なにも、”行った”、”見た”、上記スケジュールなら、これに
”全部忘れた”が付きますが、なにもそれだけではないのです。