エクサン・プロヴァンスは美しくない?

けていっくさま、こんにちは。
大変詳細な帰国後報告を書いて下さり、ありがたくも、心躍る思いで拝読いたしました。

けていっくさまがパリに着かれたのは8月21日でしょうか?
その翌日の早朝に私もパリに入りましたが、シャルル・ド・ゴール空港では結構強い雨が降っていたので、けてぃっくさまのご予定のことを案じておりました。
(私は空港のTGV駅からダイレクトに南仏に向かったため、今回パリに出ることはありませんでした。)

プロヴァンスでは、限られた日程で、しかも初めての地域ということにもかかわらず、アヴィニョン、アルル、サンレミそしてエクスと、訪れることを望んでいたすべての町に至ることができただけではなく、町歩きを十分に満喫されたことには、ただ驚嘆するばかりです。

また、それぞれの町の雰囲気について感じられたことを包み隠さずご報告の中で書かれたことは、極めて意義深いことだと思います。
私も参考にさせていただきましたが、今後プロヴァンスを目指す旅行者にとっても、大いに参考になるはずです。

ところで、けてぃっくさまはエクスに対して具体的にどのような「期待」をお持ちであったのでしょうか?
プロヴァンス3日目にバスでエクスに入られた時、期待に反して町があまり美しいとは感じられなかったとありますが、これは至極当たり前のことで、
実は私も12年前、初めてエクスに降り立った時(国鉄の駅でしたが)、同じような感覚にとらわれたことがあります。

駅舎を出て目に映じた町並みが、エクスに関する書物で読んで長年想像を重ねていた、趣に満ちた「古きエクス」とは異なり、
意外と喧騒に包まれた近代的な町であることに戸惑いを覚えたことを、今でも鮮明に記憶しています。

しかし今では、プロヴァンスにあってエクスの町だけが纏う独特の「落ち着きと品位」という《見えない魅力》の虜となっています。
これにとり付かれるまでには、何日もの滞在が必要かもしれません。
エクスは、真にその良さが少しずつ体に染み込む町だと思います。

エクスをアヴィニョンやサンレミなどと比してみることに意味がないということと、プロヴァンスに美しくない町は存在しないということを、お知りおき頂きたいと思います。

今回けてぃっくさまがプロヴァンス以外にも訪れた所についても興味がありますが・・・、それについて書かれることはご負担になるかな。
最後に、再訪に対する祈念とともに、あらためてご報告に関して感謝を申し上げたいと思います。

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1件のコメント

  • エクサン・プロヴァンスも美しい街でした

    Mabou-lceさま、皆さま

    長らく書き込みできず、すみませんでした。
    旅行のためお休みしてしまった分の忙しさと、少し体調を崩していたことから、いまだにゆっくりと旅の思い出をまとめたりもできずにいてもどかしい毎日です。


    ええと、実は、私が日本を出たのは21日ですが、最初オランダで数泊したので私がパリに着いた日は晴れていました。
    案じてくださったMabou-lceさんのおかげかもしれません!


    皆さんから色々参考になるお話を伺えたこと、そしてそれがあったからこそ自分でもしっかり調べようと思えたこと、などから、本当に申し分ない南仏旅を過ごすことが出来ました。
    とはいえ、現地に住む日本人の方に会え、少し案内していただけたので、完全な自力ではないのですが(笑)


    さて、エクスについて。。。
    まず弁解させていただきますと、エクスが美しくなかったとは思いません!
    ただ、旅行中に観たものや食べたもの、出会った人などに対して感じる思いと言うのは、その時の体調や心理状態に大きく影響されてしまうものだと思いますので、全ての人に共通ではないどころか、一人の人間にとってもその時々で変わるのだろうと思います。

    フランス初心者の私は、昔絵か何かで観た街並みの記憶とガイドブックの写真だけがエクスのイメージでした。
    そこから自分なりに色々妄想しすぎてしまったため、実際のエクスに漂っていた「気高い古さ」とでもいうべきたたずまいは、恥ずかしながら自分の描いていたエクスには無いものだったのです。

    そして、少し矛盾するかもしれませんが、Mabou-lceさんのおっしゃるとおりの「品位や古さ」と同時か、あるいはそれらより少し先に目に入ってしまう「意外と近代化された、平凡で騒がしい部分」に驚いてしまいました。

    悪い事に、2週間以上の旅の半分を越えた頃でしたので疲れも溜まっていましたし、泊まった部屋のタバコの臭いがひどく、さらには到着から出発までのあいにくの雨…
    と、悪条件が重なってもいました。

    ですが、雨が滲んだ建物の黄色と木々の緑、そして雨を跳ね返すばかりに色とりどりのカフェの屋根と噴水が印象的なエクスの街は、まさに「落ち着きと品位」を備えた、どこかノスタルジックな感情を呼び起こさせる街だったなぁと思います。


    強いて言えば、今回の旅の目的は絵画でしたので、「私好みの美術館や展示品があったかどうか」、というのが街と街を比較する時の差になり得たのは否定できません。
    もちろん、芸術に関して素人ですので、判断基準はあくまで私の好み次第なのですが…笑


    以上のことから、決してエクスが美しくないと言いたかったわけではないのです。
    気を悪くされた方がいらっしゃったら申し訳ありません。


    ちなみに、今回の旅はオランダを含め色々な土地を訪れ、自分自身、旅後の慌しさゆえにゆっくりと思い出を整理する時間もない状態ですが、数箇所だけピックアップするとしたら、ノルマンディー地方のオンフルールは素晴らしかったです*
    写真でよく観る港沿いの建物、可愛らしいお土産店やカフェ、そしてブーダン美術館とエリック・サティの生家。。。
    最高でした!
    ただ、あまり一人で行くべきところではないですが…笑

    あとは、コートダジュールでヴァンスの「ロザリオ礼拝堂」、サンポールのマーグ財団、ニースのシャガール美術館。。。
    どれもこれも予想にたがわず素晴らしい空間、作品に出会うことが出来ました。
    シャガール美術館に至っては、南仏に来た1番の目的でしたので、3日連続で通ってしまいました(笑)

    今回、多くの土地へと欲張ったために見逃した部分の多いパリは、私の心にたくさんの未練を残してくれましたので、もし私にまたヨーロッパへ行くチャンスが訪れた際には、パリを重点的に歩いてみたい気もします。
    そして、3回目、もう少し年齢を重ねた時、プロヴァンスでただただのんびりすごしてみたい。
    というのが私の野望です。

    長々と書き綴ってしまいましたが、ここまで読んでくださった方、そして私の旅とこのトピックに関してあらゆる助言や激励を下さった全ての方にお礼を申し上げたいと思います。
    本当にありがとうございました!

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