17/01/14 22:59

12)温泉地ヴィシー

Vichyはフランス有数の温泉保養地である。オーベルニュ地方のクレルモン・フェラン(Clermont Ferrand)から電車で30分ぐらいの距離にある。

電車を降りてまず泉源のある建物に行く。屋内の床面から2~3m下に温泉の湧いている場所が見えるように、吹き出し口にガラスのカバーがしてある。地下水脈の位置の違いなのか、深さの差なのかわからないが、3種類の泉源が20mほど離れてあり、それぞれ温泉水に名前がついている。
そのうちの一つの手すりから見下ろしていると、中学校の社会見学の遠足のようなものがやって来たので、場所を譲った。ガイドさんがこの泉源は肌の病気に効く温泉です、向こうの方はxxxに効く温泉です、といっている。

温泉水が飲めるように、蛇口が並んでいる設備がある。温泉は3種類あるが、無料でやってきた人が飲める位置には1種類のみの蛇口(数個並んでいる)がある。他の2種類は柵があって、湯治の人が入る区域となっているが、柵の間から手を伸ばせば湯治専用の蛇口にも手が届く。(これって、いい加減な柵の位置で、飲みたければどうぞ、という考えらしい。)
おじさんがコップを持ってやってきて、蛇口をひねってお湯を出し、飲んでいる。続いて、手を伸ばして、湯治客用の蛇口に手を伸ばして2杯目を飲んでいる。
私はどんな味か知りたかったので、手に汲んで口に含んでみたが、こんなものが飲めるのだろうか、というぐらい刺激の強い酸味のあるものだった。

温泉につかるためにテルム(thermes)の場所を観光案内所へ聞きに行く。この町には、公共のものは、ドウムというテルムと、その横に新しいテルムがあるが、大衆的なのはドウムの方で、入浴料は25eurosぐらい、新しい方は45eurosで値段は高めだという。

大衆的な安い方に行ってみた。
受付で説明を聞くと、まず規定の木綿のガウンを持っていない場合は20eurosでそれを買わないと入場できない。見本がハンガーに掛かっていたが、これって、他の温泉場だと、入場料25eurosの中にガウンの貸与料金も入っているのが普通だが、ここは自分持ちにしなければいけないそうだ。湯治が目的だから、何回も来ることが前提なのだろう。水泳用パンツは持っていたがタオルは持って行かなかった。タオルもここでは売っていないし、貸し出し用もないということで、街の店へ行って買う必要がある、サンダルも必要でここで購入など、いろいろ説明を聞いたが、プールは小さいので泳ぐほどの大きさはないということだし、それに合計の出費も高めで、入るのをやめた。

湯治客らしい人が、別のテーブルで係員と湯治の契約をしているようだった。
ここの温泉地は、湯治客向けで、泳ぐ人は対象ではないようだった。

  • いいね! 0
  • コメント 1件

1件のコメント

  • 17/01/14 23:01

    13)クレルモン・フェラン郊外の温泉プール(ロワイヤ Royat)

    クレルモン・フェランの観光案内所でパンフレットを見て、ここへの行き方を尋ねると、市内バスB線の終点、Royatで降りてすぐだと聞いた。温泉プールだから、タオルが必要で、ホテルのベッドメーキングが終わった時間を見計らって、ホテルのバスタオルをリュックに入れて持っていく。
    バスを降りると場所はすぐわかった。
    入場料金は2時間で18euros、入り方は普通のプールとほぼ同じだった。切符をくれて、改札機を通る。2時間を過ぎると超過料金30分あたり5eurosかかるそうだ。

    内部は室内プール、屋外プール、浴室、ハマム、サウナとそろっている。
    屋外プールには、打たせ湯のようなものや、屋外のジャグジー浴槽などもあり、なかなかの設備だ。ウイークデーなので、入場者は少ない。
    屋外プールで泳ぐ。水の透明度がすごい。水の中に潜って向こうのプールの壁がよく見える。使っている地下水が澄んだ水なのだろう。

    温泉プールといっても水はぬるいので、屋内の浴槽につかるがこれもぬるいので、熱いお湯を探していたら、ローマ風の浴槽というのがあった。説明板によると、ローマ時代の人は熱い風呂に入る習慣だったそうで、それを模した熱い風呂を準備しました、と書かれている。入ってみると、日本の風呂で言えばぬるめの風呂だった。やはり、サウナとハマムで暖まるのがよい。

    外に出て、バス停の方に歩くと、Royatの観光案内所があった。入ってみる。女性係員が二人いて、暇そうだった。(こんな郊外にそうそう観光客など来ないだろう。)
    ここの温泉プールは、水の透明度がすごいが、地下水を使っているのか尋ねると、100%地下からくみ上げた温泉で、温度が高いので、一旦冷ましてから供給していると言うことだった。
    ローマ風の風呂というのがあったが、冷ましたら、あそこへ最初に供給して熱めの風呂として経由してからプールに入れるのかも知れない。ローマ風の風呂はずいぶん風呂の中の流れが強めで、オーバーフローしたお湯がどこかに流れていくようだった。

    温泉はフランスのどこに行ったか尋ねるので、エクス・レ・バン、エヴィアン、ヴィッテル、コントレックセヴィルなど、過去に行った所を挙げると、それらの内でここはどの程度の順位かと聞くので、ここは水が透明で、設備もきれいで、相当上の方だ、というと、「やったー」なんて二人で言っている。

    ここは、日本の水道水を使ったプールなどとは比べものにならないぐらい水が透明で、気持ちよかった。

    • いいね! 0
    • コメント 1件

    Re:13)クレルモン・フェラン郊外の温泉プール(ロワイヤ Royat)

    mamoruさん、こんにちは。

    温泉レポートも興味深く読んだのですが、mamoruさんはスイマー(!)なのでしょうか。旅先で運動と言うと、ジョギングやホテルのジムという人が多いのですが、プールで泳ぐのが一番(道具もほとんど要らない。・・・)と思っていて、一時期、いろんなところでプールで泳いでいました。最近は体力的に、観光してからさらに泳ごう、という気にならなくなって、水着を持っていく機会が減りました。

    おっしやるとおり、透明な水のプールはとにかく気持ちがいいものです。日本だと代々木の50メートルプールのきれいさがよく言われますが、あれだけ人が多いにも関わらず、どうやってあの透明さを維持しているのか、行くたびに不思議です。

    ヴィシーと言うと、ヴィシー政府の遺産(?)なんかも残っているんでしょうか。話は飛びますが、スイス旅行と兼ねてエヴィアンも一度行ってみたいところの一つです。