人間不信な猫の話

以前、グラツィアさんにお話しようと思っていたのですが、今になりました。
この場をお借りして、お話します。

この写真の猫と同じで、私がポルティコで飼っていた猫も出会ったときは大変な人間不信と怖がり、神経質な性格でした。

友達が子猫を車の下から拾ってきたのですが、捕まえるのにとても苦労したそうですす。なにせ、車の持主が1時間ほども出発できなかったので。
　さて、友達はこの子猫を捕まえたのはいいが、また放すと同じようなことを起しかねないと思い、私に飼わせることにしました。といってもアパートの庭と物置で行き来できるようにして、餌をやるけれども、家猫にはしないので楽です。私は喜びました。
　しかし、この子猫はやってきてから2週間、姿を見せませんでした。餌をやっていたのですが、いつも物置のガラクタに隠れてでてきません。私がいなくなってからこっそりと食べていたのです。
2週間ほどしてから、今度こそ姿を見ようと思い、えさを置いたあと、姿を隠して、出てくるのを待ちました。すると子猫は辺りを見渡しながら出てきたのです。真っ黒な子猫でした。
　それ、以来　クロ　と名付けて、いつも呼ぶようにしました。
　すると、少しずつ心を開いてくれたのか、それから1週間ほどして、私が庭でスケッチをしているところにむこうから擦り寄ってきたのです。
　その時の感動は底知れぬ物でした。猫と気持ちが通じ合うのだ!!と実感しました。
　そして、私とクロの仲は深まり、私が庭へ行くと必ず駆けて来て挨拶をしてくれました。そして、いつも横に居てくれたのです。
　私には良い話し相手だったのですが、1年後、発情期のために3日ほど外泊しているな、と思っていたら(何度かそんなことがあったので)、そのまま姿を見ることはありませんでした。
　悲しかったです。

長々と書いてしまって、すみません。
読んでくださった方、ありがとうございます。