【2日目】ブラッチャーノBracciano→ピティリアーノPitigliano 11時過ぎ、サン・ピエトロにも別れを告げ、次は、ローマとトスカーナの間に位置する ブラッチャーノ湖ほとりの街その名もブラッチャーノへ。 ここからまたローマの街を抜けるのに一苦労。また一方通行に悩まされ、川沿いをグルグルしたあげく、 オリンピックスタジアムに迷い込み、人に尋ねてやっとなんとか軌道に乗り、1時ごろに目的地ブラッチャーノへ到着。 ここに来たのは、けっこう前だが日本のテレビでスローフードで取り上げられた レストランがあって、ぜひ行ってみたいと思っていたから。 ブラッチャーノは小さな岡の上の街だけど、お城があってずっしりとしたたたずまい。 城下の広場にレストランを発見。広場の駐車場に車を停めて、入っていってみた。お客さんは思ったより少ない。 ワインを勧められるけど、お水を注文。そうだよね~店の名前にワインって入ってるんだもん・・・ ワイン好きならたまらないだろう数のワインが棚に。 もちろん、メニューはイタリア語なので、ちょっと英語が話せそうなおにーちゃんを呼んで説明してもらう。 これがイタリア訛りの上、イタリア語がミックスの聞き取りにくい英語だったんだけど(おまけに酒臭い)^^ なんとか想像してテキトーに頼む。 実際出てきたのは、、、生ハムの盛り合わせ・ツナとトマトとスペルト小麦のサラダ・ムール貝のワイン蒸しトマト味。 まぁ、80%くらい想像してたものだったので安心。 生ハムの中には、最初「イカ??」と思うような真っ白の脂身状のスライスがあり初めてで驚きましたが、しつこくなく、 それでいて濃厚。それを含めてすごくたくさんの大皿4種の生ハム(1種ベーコンのようなもの←これがまた美味)。 スペルト小麦のサラダも初めてだったのですが、これがアンティパストだとしたらこれでお腹がいっぱいになりそう。 ツナと小麦とトマトが大体同量ずつの配合。さっぱりしていてこれも美味しかった。 ムール貝は文句なしに美味しい。パンにスープをしみこませてムシャムシャ。身が小さいのが惜しかった。 そのころになると、お客さんがどんどん増えて満席に・・・みんなランチは1時半を過ぎてから召し上がるのね。。。 あ~おなかいっぱい!!!さっきのおにーちゃんに「ドルチェは何があるの??」と聞いたら、ちょっと待っててと言われ すると他のウェイトレスが来て、「プリモのパスタを頼んだわよね??」 「!!!!!」 そうだった、、、たしかナスのショートパスタとかって言ったような☆照れ笑いをしながら、「ドルチェはいいので、プリモをもってきて」と頼む。 これがホントのスローフード???でも冗談抜きで素材の味はまぁまぁ美味しいかもしれない。 プリモを待っている間、周りのテーブルを見回すと、さっきワタシ達が食べていた3品と同じものを皆たのんでいる。 アンティパストミストではないから、定番なのか、それとも皆観光客で「あれと同じもの」と指差しオーダーだったのか?!疑問。。。 プリモが来る。オーダーはみんな1人前で頼んだはずだが、それぞれに皿に取り分けて持ってきてくれ、それだけでも 普通に1人前ほど。さすがに食べきれず、お互い半分ほど残してしまった。最後にコーヒーを飲んでお会計。 この大量の、そして質の良さを感じさせる料理、いくらくらいになるんだろうと思っていたら、、、ふたりで35ユーロ。安っ。。。 カードの支払いで、レシートにサインをしたら、日本人・・・というか漢字が珍しいらしく オーナーっぽい白髪のおじさんが皆に見せていた。 ヴィーノ・エ・カミーノ http://web.tiscali.it/vino_e_camino/ お城を見学したく、小路を登っていったけど、どうも入り口が分からずあきらめて戻ってくる。城の塔の下がすぐ住宅になっていて 子供たちが遊んでいる。のんびりしていい街だな~とのほほん。。。ノラネコにまたスルメをあげたりして城下広場まで戻る。 さてお次は、ピティリアーノを経由して最終目的地サトゥルニアへ。 ピティリアーノは、14世紀から凝灰岩の上に立つ城塞都市、ということらしい^^ ピティリアーノまではなんとなく順調に行くことができた。大きな街を抜けて田舎に入ってきたら、だいぶ運転が楽になってきたようだ。 ところが、ピティリアーノの城塞の写真などを撮っていたら、予報どおり雷が鳴って、空が真っ暗になってきてしまった。 まだ16時過ぎくらいなのにただならぬ天気で、これからまだ山道を進むワタシたちは先を急ぐことに。
【2日目】ピティリアーノPitigliano→サトゥルニアSaturnia もう既にサトゥルニアへの標識は出ている。 標識が出ていればあとはそれに沿って進むだけなので、へぼナビでも運転しやすい。 ピティリアーノからサトゥルニアまでは30キロくらいの道のりだが、 アップダウンの激しい山道なので、酔い易い人は厳しいかもしれない。 サトゥルニアは、たまたま見つけたサイトで知って以来、行きたくて行きたくて仕方なかったテルメである。 歩き方フィレンツェとトスカーナ編‘05~‘06では表紙にもなっている。 あこがれの地を目前にして、非常にも嵐が襲う。どしゃぶりで前も見えない。徐行しながら道を進む。 小さな街をひとつ過ぎた頃に雷が遠のき、小降りになってきて、ようやく一安心。 と思ったら、今度は違う集落で、水はけが悪いのか道路に洪水のように水が流れて側道に溜まっていく。しかも何箇所も。 「うわ~」と言いながら、マフラーから水が入らないことを祈りつつジャパーと茶色い泥水を撥ねながらアクセルを踏む。 途中、サイレンをつけた道路作業車とすれ違ったけど、やっぱり尋常じゃないことなのかなぁ。 山道なので、右の崖から滝のように流れてきた雨水が、左の崖に流れ込んでいくという状況のなか、 なんとかサトゥルニアに入った。・・・とりあえず宿にチェックインしたい。 今日の宿は、超高級ホテル「テルメ・ディ・サトゥルニア」・・・と言いたいところだが、 その入り口にある、レストランが始めたアパートメントタイプの「イル・ゴレッロ」 http://www.ilgorello.it/index_uk.htm ハーフボードもあるけど、料理はイマイチらしいのでB&Bで予約をいれておいた。 街に向かって走っていくと、「テルメ・ディ・サトゥルニア入り口」の看板が。 とすると、いま通り過ぎたガソリンスタンドの所のお店が今夜の宿泊地なのだろう。Uターンして入っていってみる。 お店に入ると、そこはワインやジャムやはちみつがおいてある売店、左手がレストラン。 売店の奥が宿のフロントになっているようだけど、とにかく簡単な英語さえ通じないので、 イタリア語の手引きを取り出して、なんとか意思の疎通ができた。 このおじちゃんがオーナーっぽい。犬や孫と写った写真がフロントのまわりに貼ってある。 部屋に案内すると言って車に乗ったので、あとをついていくと、店の裏側、少し離れたところに、 キャンピングカーを停められるスペース、そのまた先に、まだ建ててそれほど経っていないだろうと思われる、 日本でいえばコテージのような建物の集まりがあった。 ひと棟4部屋ほどで、もうひと棟は建築中・左官工事が終わったくらいだった。オーナーの手作りか??? 人気が出てきたので増築中といったカンジ^^部屋はせまくもなく、キッチンまでついていて長期滞在向け。 キッチン用品はなかったけど。 観音開きのガラス窓でテラスに出られ、見える景色は青々した草原!! 洗面所も広いけど、ビデとシャワーのみでバスタブはない。 これは自然のお風呂に入ってこないと!!!まだ6時で明るいし。 と、早速水着に着替え、ホテルの名前にもあるゴレッロの滝に行く。 もと来た道を戻る方向なんだけど、来るときにそんなのあったっけ???と思いながら 300メートルくらい戻ったカーブの所に舗装されていない駐車場のような所があって、水着の人がウロウロしている。 ここか~と思い、早速車を停め、奥に行ってみる。ちょうど雨が降り始め気温もだいぶ下がってきていたので肌寒く、早く入りたかった。
【2日目】やっと温泉だぁ~ その舗装されていない道を突き当たって、左側に、温泉が湧いていて、入っている人もいた!!! 温泉の滝が棚田のような所に流れ込み、そこをバスタブのようにして10人ほどの人が湯につかっている。 最終的に温泉は下を流れる川に注がれるのだが、その川はさっきの大雨によって茶色い濁流であった。 滝から流れている湯は、青みがかった白い色をしている。気温が低いせいで湯気がもうもうとたっていて温泉っぽい雰囲気。 あぁ、車で坂道を降りてくるときに見えた煙はこれだったんだ。 てっきり周りが畑ばかりなので、野焼きでもしているのかと思い込んでいた。 早速入ってみる。白濁して水底が見えないのでホントはサンダルを履いたまま入りたかったけど、 ほかの人はみんな脱いでいるのでなんか気が引けて脱いで入った。底は小さい砂利が敷き詰められているようで それほど危なくはなかったけど、噂に聞いていた泥ではなく、楽しみにしていた泥パックができなかった。 硫黄泉で、水温はぬるめ。入り口のところで白人の女の子がぶるぶる震えてたけど、確かにこれでは体は暖まらない。 おまけに、ちょっと気持ち悪いのは、赤い糸ミミズのようなものが気づくと浮いている。ボウフラか??? 15分くらい浸かって出た。バスタオルを引っ掛けて車で帰る。近くて便利♪ 部屋に戻りすぐシャワーを浴びる。水着を脱いだら、さっきの赤ミミズが入り込んで、肌や水着についている!!!イヤ~ 19時半を過ぎ、あたりも暗くなってきたので、寝てしまう前に、街を見学がてら夕飯を食べてこようとまた出かける。 サトゥルニアの街は、温泉の湧いているゴレッロの滝から車で15分くらいの岡の上にある小さな小さな街。 開いているお店の前をいくつか巡ってみる。小さいが土産物屋のような店があり、入ってみる。 本業はエノテカで、ワイン・はちみつ・調味料などが並んでいるそばで、カレンダーやちょっとした土産物が所狭しと陳列。 奥はギュウギュウにテーブルが4つ。4人くらいのひとがショーケースに入っている生ハムを肴にワインを楽しんでいる。 ここでゴハンを食べることはできなそうだと考えたけど、瓶詰めのおいしそうなハチミツに惹かれて 小さな小さな瓶のもの(1回分で終わってしまいそう)を試しに6種類買ってみる(1本1ユーロ)。 店を出て、道のネコを相手にしながら、食事が取れそうな店を巡ってみる。 カフェ・ピッツェリア・パニーノ・オステリアといった店が計7・8軒あっただろうか。 ワタシたちはその中で1番客の入っていそうなお店に入ることにした。 入り口のメニューを見てもいろいろ種類もあるし、お手ごろ。 入ると、すぐ席に案内され水を注文。メニューはもちろんイタリア語。でもかなり解りやすく書いてあるかも?! 理解できるものしか頼めないけど、とりあえず、前菜にカプレーゼ・プリモに生ハムとトマトとポルチーニの入ったカルツォーネ・ それと魚介のスパゲッティ・セコンドは○○のグリルレモンソース(これだけわからなかったけど頼んじゃった^^) ここ、入って正解!!カプレーゼのモッツァレラの味が濃厚・・・デザートのようだった。。。 これならカルツォーネも期待できる!!と思ったらやっぱりすごく美味しかった。しかも思ったより具だくさん。。。 極めつけは魚介のスパゲッティで、、、正直、イタリアでこんなにおいしいスパゲッティを食べたの初めてでした!!!感動。 ちょっと残念だったのがセコンドの一皿。豚肉だと思う(思いたい)のだけど、 こぶし大の平たい肉にレモンソースのみ、というシンプルな物。 これなら頼まなくても良かったかな??それを除けば、こんなへんぴな所で美味しい食事を取ることが出来て最高だった。 ダンナも途中で「ビール飲もうかな」と言い(調子が良い時でないと飲まない)、グラスビールで堪能した様子。 ドルチェにパンナコッタを頼み(これもまた超美味)、コーヒーと楽しむ。しめて38.80ユーロ。満足。 PIZZA in PIAZZA 住所Piazza V.Veneto 31 (周りの人はピッツァとワインかビール・ドルチェだけだったのでピッツェリアだと思う) 部屋に帰って休む。テレビを見ていたら「ミス・イタリア」選出を放映。 クローゼットの上に置いてある湿度調節機みたいな機械が、たまにシュッと水を切り吹くたびにビクッとしてたけど、 そのうち眠ってしまった。