レポート

「ウスケボーイズ」と長野のワイン

公開日 : 2011年04月10日
最終更新 :

 小学館ノンフィクション大賞をもらった「ウスケボーイズ」。日本のワイン造りの変革を目指した人たちの物語。と言ったらかっこいいでしょうか。ようやく読み終わりました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4093897247/

彼らの現在は・・・・
http://www.obusewinery.com/
http://www.ne.jp/asahi/beau-paysage/okamoto/
http://www6.plala.or.jp/kidowinery/

 私はこの中ではKIDOワインしか飲んだことがないけれど、いずれにしろ、あまりに「うんちく系」ワインに行きすぎているような・・・・これを以って「日本のワインは・・・」なんて語れないし・・・・。例えば長野ではないですが、山梨のワインの最大の弱点は「量が少ないこと。」と言われるように、やはりある程度、「量産」しないと、認知されないですし。しかも、わざわざワイナリーに行っても、売切れです。というのは、ちょっとねえ。もちろん、一定の質のワインを量産する苦労を分かっているのか。というお叱りは承知の上です。

 上記のうち、二つは長野県にありますが、長野は塩尻以外にも上記小布施ワイナリー、最近直営店がたくさんあるサンクゼール、玉村豊男さん(余談ですけど、この人の「パリ旅の雑学ノート」は30年前の本だけど、今でも再読します。パリのガイドブックとしては最高のガイドブックの一つと思ってます。)のヴィラデスト~など、個性的なワイナリーが県内に点在します。今年はこういう長野県を回る。というのをテーマにしたいと思っていますが、さてどうなるか。・・・・

 昨年塩尻以外でただ一つ行ったのが、ちょうど朝のドラマの舞台の近く(?)の山辺ワイナリー。
http://www.yamabewinery.co.jp/

 新酒祭りで行きました。当然、ワインもいいのですけど、付属のレストランがビュッフェ形式で洋風のつまみを出してくれて、これがおいしい。長野県産にこだわっていて、サラダの野菜、パテの材料、長野産の豚のローストポークなど、長野、長野しているところもまたいい。

 ワインは十種類くらい飲み放題で、100mlずつ飲んでも1リットル以上・・・ですからね。ここは近所の農家と農協で共同出資で作った会社で、従業員の人も「近所の農家を背負っている。」という気合が入っている。・・・・で、こんなところは、やはり買って支えてあげないと・・・とこちらも強く思います。

 シャルドネ、サンセミヨンのようなワイン用(メルロの白という不思議なものもあった。・・・)の品種もありますが、ナイアガラ、デラウエアもたくさんあって、しかも辛口がある。・・・レベル的には、及第点。というところですが(私の主観)、高いものは評価が高いそうで(必ずしも当たり前、ではないですからね。)いいものを作っているワイナリーの一つと思います。

 おもしろかったのは、近所の塩尻は行政をあげてワイン造りを支援しているのに、松本にはそういうのが全くない。とか、近所の高級温泉旅館がフランスワインを出していたところ、東京の客から、「わざわざこんなところでフランスワインを飲まなくていいから、地場のを出せ。」という要求が多くて、採用された話。とか・・・・。そもそも東京では営業で苦戦しているそうで、なかなか置いてもらえない。(先日、新宿西口の地下広場での物産展に出品するから、ぜひよろしく。というはがきが来ました。)で苦労しているとのこと。確かに塩尻のメーカーのワインは見るけどねえ・・・・。

 ということで、最初の話とずれましたが、松本近辺に行くならこんなワイナリーもあるんだ。というお話でした。今のところ長野には影響してないですが、最近、私の好きな「地産地消」が崩れるかもしれない事態が進んでいるので、これが最大の心配ですね。・・・

  • いいね! 0
  • コメント 0件

0件のコメント