Re: サービス料と消費税 J@LAさん カリフォルニア消費税の課税システムは日本とは大分違うのですね。 要するにCAの消費税の原則は「物品にのみそれも最終使用者のみが負担する」ということですか? そうすると例えば農家が農産物の製造に必要な肥料や機械を購入しても消費税は発生しないと 考えていいのでしょうか。まあこれらは僕らには直接関係ない話で単に興味本位でお聞き しているわけですが。
カリフォルニアの消費税 > 原則は「物品にのみそれも最終使用者のみが負担する」 はい、そうです。 消費税は、(全国で)Sales Taxと呼ばれますので『Sales』に対して発生し、Service(工賃、労賃など)には発生しません。 ただ、州によってNJは衣料品が免税とか、CAは農産物が免税(一次産のみ、加工品は課税) とか州の産業支援の違いは多少ありますが・・・。 > 農家が農産物の製造に必要な肥料や機械を購入しても消費税は発生しない 農家となると、ちょうど上記の一次農産物非課税に絡んでくるので面倒なんですが、小売り(課税対象品)の『仕入れ』として購入する業者はResale Licenseという登録が必要になります。 (登録しなくても構わないのですが、登録しないと免税になりません) 仮に他州として考えるた場合の『推定』ですが、 例えば(CA以外で)、酪農家が牛の乳を牛乳販売会社Aに売り、AがスーパーBに降ろすとします。 A(牛乳会社)は酪農家から免税で乳を買います。 BはAから免税で牛乳を買います(Resale Licenseがあるので) Bスーパーで、ウチの妻が牛乳を買いに行くと、消費税(Sales Tax)がつきます。 でも、仕出屋さんがランチ・セットに付けるパック牛乳を買った場合、スーパーのレジでResale Licenseを見せると非課税になります。 仕出屋さんからランチを買った人は消費税を払います。 (仕出屋さんがスーパーで買ったチョコ・チップも、ソーダもクッキーも・・・勿論非課税です。同じレジで後ろに並んだウチの妻が買うと課税対象です) つまり、誰か最終の消費者一人だけが消費税を払います。 それを証明するために、再販業者登録が必要になります。 同じく、業務用でも再販では無い場合、(ちなみに製造業者の『機械』は機械を再販するのではないので課税対象です) 例えば、リムジンにはミネラルウォーターとかコーラとかビールとか時にはシャンペンとか・・・・が積まれていて、氷も袋詰めのキロ単位で貯蔵しています。 でも、リムジン会社はお客さんに対して、時間 x $100(仮) というトータルのサービスで請求し、請求書の中に「ビール3本、氷一袋、コーラ2本という一部小売りの形では請求しません。 ですから、このジュースやビール、氷は(税法上)『仕入れ:Cost of Goods sold』ではなく『経費:Expense』と見なされます。 もし、お客さんに飲み物を一本ずつ小売りとして請求するリムジン会社であれば(聞いた事は無いですが)、リセール・ライセンスを取って免税で仕入れる事が出来ます。 ただ、通常は一本いくら+消費税ではなく、まとめてStock feeとかService Chargeとして一括のサービス料金として請求しています(消費者は非課税、会社は課税仕入れで経費落とし) ホテルのミニバーに入っている飲み物は、宿泊客に1本いくら1個いくらで請求するので、これは非課税仕入れで課税販売しています。 先の、サービス料とチップも お客さんから『チップとして』カードに$50上乗せ⇒店が従業員に$50キャッシュを渡す(全額渡す義務)は、店は関係なしで従業員が個人のチップ収入として確定申告。 店がお客さんに10%の『サービス料』を請求し、$50全額を従業員に渡した場合でも(店側は好きな額を渡せる)、$50は『店の売り上げ』であり、従業員に渡した$50全部を『人件費』として処理。 従業員に$20しか渡さなかった場合も、$50は店の売り上げで$20が人件費+$30の粗利になります。 勿論、厳密には・・・ですから消費者も経営者もどこまで把握しているか、どこまで規則に従っているかは不明です。
消費税 とてもとても丁寧におしえていただきありがとうございます。 いやーやはり中々複雑ですね。これはこれ以上深入りできない気がします。J@LAさんの お話からCAの消費税システムは日本とは異なるがそれはそれでかなり合理的に出来ているなあと、 もっとも完全な税システムは無いわけで抜け道やら矛盾、課税逃れも想像されますが。 日本でも数年後の10%課税を目指して議論が始まっていますが最大の問題、食料などの逆進性の 緩和に向けてCAや欧州の様な色んなのやり方があるわけで参考に進めていってもらいたいものです。