2009年だったと思います。
初めて、マレーシアの首都クアラルンプールに行ったとき、多民族国家の実態を知り、びっくりしました。
道を歩いている人は、それぞれの民族ごとに、連れ立って、歩いています。
中国人は、中国人と、マレー人は、マレー人と、インド人は、インド人と、それぞれ、固まって、行動しています。
民族ごとに、見た目が違うので、一目瞭然です。
それぞれの民族ごとに、通う学校が違い、話す言葉が違い、コミュニティーが違うのです。
テレビをつけると、民族ごとに、チャンネルが違います。
中国人向けのチャンネルでは、中国人だけが出演し、中国語が話され、中国人だけが出演するドラマが放映されています。
マレー人向けのチャンネルでは、マレー人だけが出演し、マレー語が話され、マレー人だけが出演するドラマが放映されます。
インド人向けのチャンネルでは、インド人だけが出演し、タミル語が話され、インド人だけが出演するドラマが放映されています。
「日本を、多民族国家にしよう」と主張している人がいますが、多民族国家の現実を、知っているんでしょうか。
マレーシアは、イギリスの植民地だったので、イギリスが、労働力として、中国人や、インド人を、移住させたんです。
植民地を、多民族国家にするのは、弱体化工作です。
内部で、争わせるためです。
マレーシアでは(マレーシアに限りませんが)、全体の3割程度を占める中国人が、政治や経済の実権を、握っているので、常に、民族間対立が潜在し、緊張状態にあります。
自然な状態では、単一民族が、それぞれ、単一国家を作り、それぞれの国に、王様がいます。