Re: Re: SOUTHWESTの事故について? http://www.msnbc.msn.com/id/21134540/vp/24963351#42389704 #42389704が切れてしまいました。コピーして貼り付けてください。 Travel のところならいまなら4番目に出てきます。
B737とSOUTHWESTの事故 サンフラン さん Cc:ゆうちゃん★ さん、GGA02757 さん お忙しい中、貴重な情報をありがとうございます。 大分はっきり理解できました。 同一故障モードで、同一メカニズムによる破壊と考えられます。 (別のメカニズムも心配していたのですが) 離発着時に加わる応力と回数によって金属や接合部分の疲労破壊が 発生しますが、これらにに対する回避対応は基本的に分かっており、 航空機製造メーカーや材料メーカーで対応しているはずです。 (明確に分かっており、各種製品に対して適用されております) 接合部分の検査は、一般的に超音波の加振応答等が利用されますが、 具体的な測定方法や判定方法が難しく、明確に判定できる場合は 手遅れの状態で、その前の段階を判定する事は大変に困難です。 (検査者の習熟度や航空会社の経験度合いに依存します) 接合部分が損傷して発生する事故の確率は、航空会社の検査の習熟度と 丁寧さ、離発着回数等の機体の管理状態に依存しますが、東南アジアでは 機体が曝される湿度も故障を加速する大きな要因になります。 LCCについては歴史が浅いので、機体へ蓄積されるストレスが まだ少ないので、今後の経過に注目すべきです。 これ以外に私が心配しているのは、AtoA さんがおっしゃられるように 複合材料を大量に使用した航空機の軽量化です。 2007年の「Commercialization of NanoMaterials 2007」の中で ( http://www.tms.org/meetings/specialty/nano07/home.html ) ボーイング社のMs.Russ Maguire が下記の題目で講演されました。 Next Generation Composites Opportunities for Commercial Aircrafts Abstract(数値が記載されておりません) http://www.tms.org/Meetings/Specialty/nano07/PDFs/nano07FinalProgram.pdf 要点は、複合材料の使用率が、B747(1%)、B757/767(3%)、B777(11%) B787(50%)であり、燃費向上のためにカーボンファイバー・ラミネート材を 重点的に使用し、環境に配慮した次世代B787の優位性の強調でした。 深刻な懸念を感じましたので、(無用な混乱を避けるために)セッションが終了 した後に、飛行中の落雷に対する安全性について彼女に質問しました。 同じ質問をしたい方々が多数集まって来られ、真剣に質問されてました。 発表者は、私だけでなく同席されていた複数の大学教授らの同様の質問の 深刻度合いが良く理解できず、発表者からは18ヶ月間色々な信頼性試験を 行ったと言う回答しか得られませんでした。 落雷は巨大な突入電力が機体に注入されます。 アルミ合金に比べて比抵抗や熱伝導率、熱膨張率が桁違いに異なる材料を 機体に使用した場合、発熱や熱膨張が桁違いに大きくなる事が予想され、 亀裂等の損傷が大きくなることが容易に予測されます。 大変重要なことなので、既に導入予定の航空会社にお話してあります。 「環境に宜しい」という流行だけが先行して、肝心の安全性が二の次に なりませんよう切望してます。 ちなみに私は航空マニアではありませんし航空機にも詳しくはありません。 単に危ない飛行機に乗りたくないだけなのですが。
Re: B737とSOUTHWESTの事故 詳しい解説ありがとうございます。 787で大量にカーボンの複合材が使われたことは知っていますが、ナノテクも関係しているとは! 私も航空マニアではありませんし危ない飛行機には乗りたくないです。 私の大学の卒論は高電圧工学で実験で雷をバチバチやっていました。電気はこえーです。
論理的なご説明、ありがとうございます。 May4 さん、詳しく論理的なご説明、ありがとうございます。 >アルミ合金に比べて比抵抗や熱伝導率、 >熱膨張率が桁違いに異なる材料を >機体に使用した場合、発熱や熱膨張が >桁違いに大きくなる事が予想され、 >亀裂等の損傷が大きくなることが容易に予測されます。 よく理解できます。なるほど・・・ という感じです。 1機、落ちないと目が覚めないでしょうね。 1970年台に、上記のようなロジックで原発の危険性 を唱えた人たちが大勢いました。その人たちの声は 黙殺され、結果として、警告通りの悲劇が起きました。 いま原発で起きている事態は、彼ら憂慮する科学者 たちが雑誌等に投稿した内容と瓜2つです。 (だから、11日の時点で物語の先が読めました。 先に小説を読んで、そのあと映画を見るような) なお、私の理解する複合材の問題点は、廃棄処理が 面倒なことです。
複合材料の耐久性評価 実際の使用条件と等価な試験方法・条件になっているかが大きな問題だと思います。実製品の寿命を評価する疲労試験は時間がかかりますので、例えば30年の寿命のものを1ヶ月で耐久性の結果を得るといった加速試験が行われています。数十年の寿命の航空機は高々10年程度で開発されるので、加速試験が広く取り入れられていることは間違いないでしょう。 金属材料の疲労よりもプラスチックや複合材料の疲労はかなり難しいと認識しています。金属との接合部はさらに難しいと思います。 疲労試験において、加速は応力を高く設定し、繰返し応力の周期を早くすることですが、複合材料のように熱伝導が悪い材料に繰り返し応力を加えると蓄熱し、実使用時とは異なった状態になり、「等価な試験」ではなくなることがあります。 最近(でもないが)は、FEMなどコンピューターシミュレーションが発達し、測定不能な部位の応力も計算で得られますが、検証不能な結果(推定は可能)を本当に信じてよいのか疑問を感じることもあります。 これらのことが十分に考慮されて設計・評価されていればよいのですが、事故が起こってから「想定外の応力が発生していた」なんてことにならないだろうかと、懸念いたしております。疲労破壊は突然発生するものではなく、予兆がありますので十分なメンテナンス技術の開発と実施が確実に行われることを期待せざるを得ません。