中国に行ったことのある方なら、あのトイレを地方で見たことがあるのではないだろうか?
そう、なんの敷居もなく隣の人が用を足しているのが丸見えの通称「ニーハオトイレ」のことである。
しかし、なぜニーハオトイレという名前なのか?
僕も詳しくは知らないが、隣の人が丸見えで「ニーハオ」と挨拶できるからついたのではないだろうかと推測する。
僕の初めての海外旅行は中国。 なんにも知らないド素人バックパッカーだった僕はいきなり洗礼を受けることになった。 それもトイレによって。
ニーハオトイレは中国のどこにでもあるというわけではない。
上海や北京などの大都市のトイレにはもちろん壁があり、日本と同じである。とてもキレイで何も問題は無い。
しかし、列車に乗って田舎に向かうにしたがって、だんだんと壁(敷居)が低くなり隣が少しずつ見えるようになってきて、ド田舎の公衆便所に至っては完全に壁が無くなってしまうのである。
僕が最初にニーハオ~に遭遇したのは、たしかトルファンから東へバスで移動中の田舎町でのトイレだった。
トイレに入ってまず思ったこと、それはまさにそのまんま「壁が無い!!」
壁のあるトイレをみつけるまでガマンするかと一瞬考えたが、ウルムチから猛烈な下痢をしていた僕は次まで待つことなんて不可能だった。
人前でしなければならないのである。 すべて丸見えの状態で。
男性だったら日本でも小なら経験あると思うが、断然レベルが違う。
きっと人に絶対見られたくないもの第一位なんじゃないかと思う。
でも、どうしてもガマンできなかった。
・・・・・・・
始まってしまえば、なにをそんなに躊躇してたのかと思ってしまった。 しまいには隣の人を見る余裕まで生まれた。 さすがに「ニーハオ」と挨拶まではしなかったが。
これから中国の田舎に行かれる方は、もしニーハオトイレに遭遇したら逃げることなく立ち向かってほしい。
きっと今まで自分を覆っていた固い殻を打ち破るような感覚を得るであろう。
そして、また新たなるチャレンジをしなければならない。
次なるトイレチャレンジは、特にインドで有名なトイレットペーパーを使わない「不浄の手」である。
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