映画ミュンヘンのことほか。 doubletreeさん、こんにちは。 ちょっとサボっている間に、話題の流れがいくつかに分れていったようで、追いかけるのに手間取ってしまってます。 まず、映画『ミュンヘン』について。 うかつなことですが(映画はあまり詳しくない:言訳)これっててっきりミュンヘンオリンピックのテロを題材にしたのだと思っていたのですが、原作が『標的は11人』なのですね、実はこれ読んでます。(...汗) 発端がミュンヘン事件に絡んでいたかどうかまったく思い出せませんが、小説は読んで楽しいと言う題材ではないにしても、さもありなん、という感じで、なかなか面白かったです。 さもありなん、というのは、モサドが当初は主人公の愛国心に訴えながら、結局は使い捨てにしようとする、国家のエゴですね。 そうか~、そういうのなら、見てみようかしら.......でも辛そうだな。 原作では、途中から誰を信じていいのかわからなくなって追い詰められて行く主人公の気持ちがよく出ていました。 映画ではいかがでしたか? 国歌のこと、お聴きになれなくて残念ですね。 パソコンに関しては何のお役にも立てずごめんんさい。 とても重々しい印象的な歌ですよ。何かの機会にお聴きになれるといいですね。 イスラエルは建国のときに、ヘブライ語を復活させたとか聞いたことがあります。これもおそらく旧約聖書のとき以来の言葉で歌われているのでしょう。 ところで、おそらく歴史上、他国に占領されて、あるいは放逐されて、ちりぢりになったり混血したりして、事実上消滅した民族っておそらくけっこうあった(ある)のではないかと思うのですよね。 たいていは長い歴史の過程のなかで、次第にそのアイデンティティを失って民族としての形態をとれなくなる、ということだと思うのです。 あるいは、残された小さな場所に追い詰められてかろうじて生存しつつ消滅を待つばかりとか。 ところが、ユダヤ人に関しては、宗教の求心力がものすごく強くて、≪消滅≫ しなかったということでしょうね。 実際にユダヤ人の定義というのは、生物学的なものでは当然なくて(不可能ですよね)、ユダヤ教徒であるということだと本で読んだような。 その強いアイデンティティの持ちようが、嫌われるところなのかもしれませんね。 それと金貸し業のことに関しては、別のかたがお書きになっているとおりのことを、私も読んだことがあります。 それと、いまだに、キリストを売った、ということで裏切り者呼ばわりされるようですが、これって私にはどうもピンときませんが、キリスト教圏では未だに結構強固な感情なのでしょうか? 実際にドイツのオーバーアマガウで行われる、有名なキリストの受難劇がありますが、これをヒトラーが礼賛、ユダヤ人迫害に利用した経緯がある由。 そのため、ここ数年来ユダヤ人とも協議しながら演出を変えて上演している、とか、ちょっと細かいところ違ってるかもしれませんが、そんなことを以前NHKでやっていました。 話がばらばらになりますが、ユダヤ人が必ずしもイスラエルに集合するばかりではない理由として、ひとつは、在外ユダヤ人は、むしろ大切な資金源であることではないでしょうか。 それと、もうひとつ、例えばホロコーストから逃れてイスラエルに移住したユダヤ人は、彼の地で、今度はイスラエル側がパレスチナ人を殺す側に立っていることに嫌気し、また、ドイツなどに戻って行くという話も聞きますね。 ところで、ミュンヘン、実は、私もこのあたりが、ナチスの一大勢力地だったということを知ったのは、比較的最近でした。 ミュンヘンの町もそう思って歩くと、なんかなあ.....といささか複雑でしたね。 ばらばらついでに追伸:おっしゃるとおり、当時はテロではなく、ゲリラと言っていましたね、ご指摘ありがとうございます。
興味深いコメントありがとうございます Clioさんも、この本を拝読されてましたか。目の付け所が、さすがです。 映画は、2時間30分もありましたが、あっと言う間でした。枝番1に書いた通り、面白かったですよ。最も、レイトショーでは、「フライトプラン」の方が人気があったみたいですが、同行の家族が、会社の上役が飛行機で「フライトプラン」を見たらしく、話興じてネタバラしちゃたらしいです。そういう所、配慮しない人って、人間のクズですよね。 >有名なキリストの受難劇がありますが、これをヒトラーが礼賛、ユダヤ人迫害に利用した経緯がある由。 ヒトラーってのは、自国民の優位性と他民族への嫌悪感を抱かせるためなら、いろんな事考えたんですね。単に、いやなヤツじゃないですか。以下、別トピで書いたものですが(第二パラグラフ参照)、 http://bbs.arukikata.co.jp/bbs/tree.php/id/78243/-/parent_contribution_id/78020/ 日本人が大好きな血液型占い、ヒトラーがアジア人劣等意識をドイツ国民に植え付けるためのプロパガンダとして作られ、これによる広く大衆にABO式の認識が広まったらしいです。なお、話はウソです。なんか、毎朝ここ10年位、テレビで垂れ流される根拠ない血液型占い、もうウザい、やめてって感じです。 >在外ユダヤ人は、むしろ大切な資金源であることではないでしょうか。 そう、だから、元々、イスラエル国なんか、ユダヤ人には、必要なかったってことですよね。 他人(イギリス人)から、よけいなおせっかいで、あっせんされた田舎の家の隣に、騒音オバサンが前から住んでいて、毎日、布団を叩きと爆音ラジオの嫌がらせで、静かに住めない。親も騒音オバサンと日々戦って、この前は裁判までやった。ネット株トレードで3億儲けた息子は、そんな家に係わるのが嫌で、とっとと六本木ヒルズに引っ越し、都会生活をエンジョイ。田舎の家に残されたのは、老齢の親ばかり、って図式ですよね。
Re:書くのが遅かったので、何だかかぶってしまいましたね。 映画は、なかなかよくできているみたいですね。 時間があれば見に行ってみようかしら。 ところで、一般に、民族でも文明でも、あるものを≪優れている≫と言おうとすれば、一番手っ取り早いのは、別のものを≪劣っている≫として、相対的比較から優位性を導くことですよね。 ヒトラーは、最も単純で最も効果的な手を使ったということでしょう。 ミュンヘンあたりで、市民が熱狂的に手を振って彼を支持していた様子を撮ったフィルムを先日見たばかり。市民にとっては、甘い蜜だったんでしょうね......。第一次大戦の敗北後自信を失っていたときに。 ところで、ABO式血液型の占い、よくぞ言ってくださいました! ほんとにあれってどうしようもない、といつもひとり腹を立てています。 けっこう分別のありそうな知人でも、話半分だにしても平気で座興のつもりで持ち出すのには驚きます。 時折、抗議運動とかもあるようなのですけれど、効果はないようですね。 パレスチナ問題は本当に難しいです。 いつでしたか、さる学者の方が、「≪民族≫問題など、存在しない。あるのは経済問題であり、社会問題なのだ」と言ってらしたのを読みましたが、そうかもしれませんね。これは、おそらく宗教対立についても言えるのでは? 実は、パレスチナ人の考えの基調がわかるかと思って、サイード氏の『オリエンタリズム』を読みかけたのですが、頓挫しちゃってます。なかなか彼の思考回路にうまく波長を合わせることができません。