体験記8

 このあと無事にホテルを出ることができて、エルミタに高架鉄道で行くことができました。
 これまでの状況を振り返ると、いかにもフィリピンと言う国はとんでもない国だという印象を与えることになってしまったかも知れませんが、エルミタに行ってからの一般のフィリピン人と接した限りでは、皆穏やかで親切な人ばかりで、フランスやイタリアのようなラテン系の国では言葉が不自由だと知ると、とんでもない金額を提示してきたり、おつりをごまかすなどと言うことは珍しくも何ともないけれど、フィリピンでは最初に電車に乗るときでも駅の係員が親切に教えてくれ、乗車券を買うときも、お金を適当に出したけれど、ごまかすなどと言うことは全くなく、商店で買い物をしたり、スーパーマーケットでも同様の対応で、とても気持ちの良い旅を続けることができました。
 トロピカルフルーツは、タイでは価格が書かれていないことが多く、外国人だと言うことになると、高額な価格を言ってくるのと、路上で売っているものはあまり衛生的とは思えないようなのが直接手でいろいろといじくっているのをみると買う気にはなれなくて、タイではあまりトロピカルフルーツを買うと言うことがなかったのですが、フィリピンでは価格が明示されていて、しかも信じられないくらいに安いので、お昼はマンゴーを1キロ買って食べるというようなことをやっていました。1キロでも安いところでは35ペソ、日本円で70円ほどです。あまりにも安いので、果物ばかりを食べていたら、下痢になってしまい、その後は普通の食事もするようになったほどです。
 また、女の子は日本の女の子のようなつんつんした感じの子は殆ど見ることがなく、日本では気の強い女が増えてきて、いかにも気が強そうなきつい目つきをしたのが多く、私のような中高年の男を見ると、さげすみの目で見たり、あからさまに軽蔑の目つきで見る。このために気の弱い男は女に話をすることができずに、結婚をしたくてもできないというのが急増していますが、フィリピンの女の子は日本の昭和30年代のような感じで、穏やかでとがった感じがほとんどないことから、言葉の問題がなければ気の弱い男はフィリピンに来て、こちらの女の子と結婚した方が絶対に良いと思ったものでした。
 物価がタイと比べても安く、お金の価値が高いので、ほんとうに生活がしやすい国だと思いました。これで汚職がなければ、ほんとうにこの国はすばらしい国だと思ったものでした。

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2件のコメント

  • 追加(ホテルについて)

     日本に戻ってからネットで地図を見ると、私が悪党に連れて行かれたホテルの場所は、エアポート・ロードがロックサス・ブールバードにぶつかったところのエアポートロード側に建っているホテルだと言うことがわかりました。地図には最大に拡大してもホテルは載っていないけれど、すぐ斜め前にあったガソリンスタンドが載っていたので、確認がとれました。
     地図で見たのと実際に見た印象を総合すると、この辺りは埋め立て地らしく、だから地盤が軟らかく、しっかりとした基礎工事をしなければ建物全体が揺れるのは当然のことなのに、見えないところには手を抜けるだけ手を抜くという建築業者の性のようなものが、フィリピンといういい加減な国では顕著に出ていると言うことのようです。
     このホテルの名は「CROSSWINDS OCEAN HOTEL」というもので、これはカウンターの女が全く悪びれることもなく、宿泊料金を支払った際に、領収書を渡してくれたのですが、そこに書かれてあったものなので、まず間違いないはず。このホテルはずいぶん前に建てられた古いものらしく設備は古めかしいし、周囲の環境も荒涼とした荒れ果てた印象に満ちたもので、お世辞にも魅力的なホテルとはいえないために、通常の営業では好きこのんでこんなところに来る客はまずいないと言うことから、黙って客の来るのを待っていたのではホテルの維持すらも難しいという状況になっているからなのでしょう。それで、ごろつきに頼んで強引に客を引っ張り込むと言うことをしているのでしょうが、エルミタに行けば1500位でもっとましなホテルがいくらでもあるので、何らかの関係で、上記のホテルを紹介されるということがあったとしても、拒否することをおすすめします。
     翌日エルミタで泊まったのは、santos Holseと言うところですが、1500ペソということで少し高いと思ったけれど、エアコンはもちろんセパレートで、静かで日本のものと変わりはない。シャワーも前日のところではお湯は出るものの水量を多くするとどんどん水に近づいて行ってしまうので、結局弱々しい水量でシャワーを浴びるしかなかった上に、水量を調節するのにえらい手間がかかってしまうという代物で、シャワーを浴びるまでが一仕事というひどいものだったのに、こちらは普通の水量でお湯の温度も水量もワンタッチです。
     悪党が、エルミタなんてあんなボロな町、あんなボロホテルとエルミタのことを盛んにけなしていたけれど、ボロな町、ボロホテルは自分が紹介したところということがよくわかったというわけです。
     こちらのホテルは、鍵もドアを閉めると自動的にロックされ、開けるのはカードを近づけるだけで自動的に開くというもので、悪党が紹介してくれたホテルの、安ホテルと同じ押しボタン式の安物の鍵とはとんでもない差がありました。
     しかも、ここは1500ペソで朝晩食事付きですから、食事のでない一般のホテルと比べると実質1000ペソ以下と言うことができます。このホテルは地球の歩き方には載っていないけれど、マビニペンションに行ったところ満杯だと断られ、仕方なくその隣に行ったのですが、却って良かったと思っています。

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  • 5という数字の左側に1と書きこんだ国

    etigonotoraさん、一通り読み終えました。

    一般の方の視線というものが見えて、面白いレポートでした。
    ただ、もう少し「NO!」という根性を見せつけてほしかったです。

    フィリピンの入国管理官の賄賂の話は、世界的にも有名な話です。
    勿論、公務員や警察官、誰も信用できません。

    私はマニラ→セブシティ→ドゥマゲッティまで旅行してきました。
    他にもいろんな国を見てきました。とんでもない経験をいろいろしましたが、
    一例を挙げれば、エルバサルバドルに入国時、
    イミグレで5Daysの滞在許可しかおろしてくれませんでした。
    私があまりにも怒って苦情を言ったら、
    5という数字の左側に1と書きこみ、15日間の滞在が許可がおりました。
    何ていいかげんな国だと思いましたね。
    フィリピンもエルバサルバドルに近いですね。

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    Re: 5という数字の左側に1と書きこんだ国

    cat-policeさん、こんにちは。

    >一般の方の視線というものが見えて、面白いレポートでした。
    ただ、もう少し「NO!」という根性を見せつけてほしかったです。

     できれば、私ももう少しno!と言いたかったのですが、ホテルに着くまでは荷物が人質になっていたために、強く出ることができず、ホテルでは部屋に案内されるまでいつも数人のフィリピン人に取り囲まれていた状態になっていたうえに荷物が邪魔になって、行動の制限をよぎなくされていたので。勿論、相手はそうしたこちらの立場が不利な状況にあることを利用しているわけですから、ほんとうにたちが悪い。
     とにかく、フィリピンの空港内では警備の奴とは口をきかない。何かを言ってきたときには、日本語以外は使わないというのが鉄則のようです。

    >フィリピンの入国管理官の賄賂の話は、世界的にも有名な話です。
    勿論、公務員や警察官、誰も信用できません。

     これは私の想像ですが、フィリピンでは仕事のない奴が有力者の所に大金を持っていって仕事を紹介して貰うことが普通のようですが、仕事を得られたとしても給料は極端に少ないために有力者の所に持って行ったお金は当然借金に決まっているけれど、それを返すだけの収入がない。そこでいろいろと立場を利用して副業を考えるようになるわけだけれど、警備の奴は観光客からお金を収奪するという最もたちの悪い方法でお金を稼ごうとするから始末が悪いことになる。
     賄賂というのは、特定の人間だけが得をすると言うことで糾弾されるのだけれど、フィリピンのように放置されると、さらに悪いことが重なってくると言うことのようです。

    >私はマニラ→セブシティ→ドゥマゲッティまで旅行してきました。
    他にもいろんな国を見てきました。とんでもない経験をいろいろしましたが、
    一例を挙げれば、エルバサルバドルに入国時、
    イミグレで5Daysの滞在許可しかおろしてくれませんでした。
    私があまりにも怒って苦情を言ったら、
    5という数字の左側に1と書きこみ、15日間の滞在が許可がおりました。
    何ていいかげんな国だと思いましたね。
    フィリピンもエルバサルバドルに近いですね。

     ま、途上国ではこうした傾向があるのはやむを得ないのだけれど、だからなのでしょうが物価が安いと言うことがあるし、一般の人は純朴だと言うことがある。特に女の子は昔の日本もそうだったのだけれど、途上国の方が遙かに愛らしい。

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