Re^2: タイについての疑問 くつしたさん、別に塀は作っていません。 何れ行きたいし興味のある国です。 未だ行かないのは年齢の関係が大きいですが、遠くの国からと言うのもあります。 他に行きたい国がありすぎるので間に合わないだけです。 息抜きは今の所一泊位の温泉バス旅行です。 確かに元気なうちにと言うのは実感ですが、タイは多少足が弱っても行けるかなと優先順位の関係です。 ただ余り皆さんが行くので、関心は非常にあります。その為気になった点をお聞きしてみたかったわけです。 もっとも私の歳では同じ事を真似したくても無理なのは承知していますが、 私も旅行に理由は要らないと言う点は全くその通りと思っています。 何処へ行くにもその国の事情に応じて頭をやわらかくしているつもりです。 有難うございました。
社会構造 EAVOさん。 タイが居心地が良い場所というには、その国(タイ)の社会構造もあるのです。 タイは想像以上に階級社会なのです。 インドのカースト制度のように部外者(我々のような旅行者)が見ても 一発で分かるものなら良いのですが、タイの場合はなかなか見えないのが厄介なのですが。 例えば長期に滞在している者でも、宿泊代や食事代など最低でも数百円はお金を使うわけです。 お金を払う(お金を持っている)者は、そのお金を得る者から見ると「ぜったい」なわけです。 日本のように国民総平等主義ではないわけです。 これまた語弊があるかと思いますが、タイの首相はタクシンさんと言います。タクシンさんはタイの移動通信(携帯電話)の最大大手のオーナーなのです。彼の政策がどうのとかの問題じゃなく、タイ人の多くは「タクシンさんは金持ちだから信用できる。」と言います。 私が赴任した当初、タイ人の社員が最初に聞いてきたのは「何処に住んでるんですか?」でした。 風俗店に行っても、飲み屋に行っても、多少親しくなると真っ先に聞かれるのが「何処に住んでますか?」です。 これ日本でもたわいのない日常会話の中での質問なのですが、タイの場合は違うのです。住んでる場所で相手を値踏みするのです。 上手い例えが見つからないのですが、田園調布に住んでる社長は信用できるが、足立区に住んでる社長は信用ならない。ってな具合なんです。 彼らの論法で言えば、社長なら金を持っているはずだ。金持ちなら田園調布に住んでるに違いない。信用がある人だから金があるんだ。となっていくわけです。 私が「○○の××マンションに住んでるよ。」とタイ人の従業員に答えると、彼らは実際に見に来ます。 そして1週間もすると、「日曜日、近所に用事があってマンションの前を通ったんですけど、なかなか良いマンションですね。」などと言ってきます。用事があって私のマンションの前なんか通るわけありません。 また日本では考えられないようなことを申しますと、タイの会社でその会社のオーナー(社長)が毎日出社してバリバリ働くと、社員は危機感を感じて転職していってしまいます。 社長は金持ちのはずだ。金持ちは遊んでるものだ。ところが、うちの社長は遊びにも行かず毎日会社に来てバリバリ仕事をしている。これは金が無い証拠だ。間違いなく我が社は倒産する。となるのです。 ですから、なにすることなくブラブラしていて朝昼間からビールを飲み日がな遊んでいる「彼ら」に対して、金持ちは遊んでいるのが当然だとの温かい目で見てくれるのがタイなのです。 日本でなら冷たい目で見られる「彼ら」も、タイでは温かい目で見てもらえるわけですから居心地は良いに決まっています。 ちょっと通常の日本人が持っている感覚では理解できないと思いますが、それがタイの社会構造なわけです。 インターネットなどの普及で様々な情報が氾濫して、「カオサンに行けば1日1000円で毎日がパラダイスだ!」的な誤った情報を真に受けて訪泰する若者が増えてきているのも現実です。 私が危惧しているのは、そういう異国の文化や習慣・国民性・社会構造も理解してもらいたいと思うわけです。 初めは「なんとなく」でも「タイがすきだから」でも「カオサンに行ってみたかったから」でも理由なんて何でも良いのです。 でも数ヶ月後に日本に戻ったとき「タイは、カオサンは、1日1000円で朝から酒飲めて、屋台のおばちゃんもゲストハウスのおじちゃんも優しいんだ。」だけでは、あまりにも意味がないものになってしまうわけです。 私が再三申している「もったいない」は、そういうことなのです。
Re: 社会構造 大王飯店さん、有難うございます。 続けて興味深く読ませていただいています。