2017年の秋だったと思う。
私は、タイの首都バンコクに、長期滞在していた。
イミグレーションからの帰りに、私は、チャトゥチャックパークのそばを、歩いていた。
何気なく、角を曲がった。
なんと、歩道に、一匹のオオトカゲがいた。
全長2メートルは、あったろう。
ワニみたいだった。
私は、電流が走ったみたいに、全身が硬直して、動けなくなった。
呼吸も、できなくなった。
オオトカゲは、横目で、じっと、私を見ていた。
「怖い」とか「驚いた」と思う余裕は、なかった。
「死ぬ」と思った。
少し離れたところで、若い白人男性が、真っ青な顔をして、じっと、こっちを見ていた。
数十秒して、私は、やっと、少しづつ、動けるようになった。
そろそろ動いて、オオトカゲから、離れていった。
そして、少し歩いて、BTS(高架電車)チャトゥチャックパーク駅へ行き、電車に乗った。
オオトカゲは、チャトゥチャックパークの中に生息していたものが、塀の外に逃げ出したんだろう。
タイには、オオトカゲがいるので、「子供だけで、外で、遊ばせてはいけない」と言われている。
海外旅行は、命懸けだ。