2025年1月23日にタイ鉄道にて、チェンマイからバンコクまで夜行電車に乗りました。その手順や注意点を報告します。
①予約方法
タイ鉄道のウェブサイト( https://dticket.railway.co.th/ )からオンライン予約しました。予約には決済情報(クレジットカード番号)、パスポート情報、電話番号が必要でした。 日本の電話番号を入力するとエラーになったので、Amazonで購入したSIMカードの電話番号を入力しました。
購入金額は1000バーツちょっと。3つ星ホテルで1泊するくらいの値段です。ホテル宿泊の費用が浮くという点が良かったです。主目的は外国で寝台特急に乗るという貴重な体験ですが。
②予約した内容
私は18時発(最終)の「Special Express CNR」という新型夜行電車の2等車を予約しました。チェンマイを18時に発ち、クルンテープ・アピワット中央駅に翌朝7時10分に到着する約13時間の旅です。 予約は乗車予定日の2か月前の11月下旬に行いました。その時点で、女性専用車両の下段はすでに埋まっていました。乾季の観光シーズンに最新型の女性専用車両の下段を利用するには、3か月以上前に予約するのが良いでしょう。 下段にこだわらなければ当日でも乗車券を購入できますが、利便性と車窓からの風景を考えると下段の方が断然良いです。偶然にも、私は足に軽い障害があり、障碍者用の2等車両の下段を予約することができました。ただし、実際に利用してみると他の乗客は健常者が多かったので、車掌が障碍者用の確認をあまりしていないようです。
③チェンマイ駅
チェンマイ駅には早めに到着し、周囲を散策しました。駅の敷地内には昔の機関車が目立ち、その脇に少し大きめの駅舎とレストランがあります。駅舎はシンプルな構造で迷うことはありません。入り口右手には当日乗車券を購入できる窓口、左手には手荷物預け所があります。小さなカバン2つを預けたところ、65バーツ請求されました。 駅の入り口付近には待合所があり、そこからプラットフォームへ直進する途中に売店があり、水やスナックを調達できます。改札はありませんでした。トイレとシャワー室は窓口の裏手にあり、それぞれ3バーツと10バーツを支払います。おつりはきちんともらえます。 電車の発車時間が近づくと、待合所の空席がなくなります。
駅舎の脇のレストランは混雑していたため、駅の敷地を出て、ロッドファイ通りを渡り食堂を探しました。ロッドファイ通りの向かいにはセブンイレブンがあり、水や食料を調達できます。駅周辺にも小さな屋台が食料を売っています。
私は道路を渡ってから左に5分ほど歩いたところのタイ料理店を選びました。Googleマップによるとロッドファイ通りには数軒のレストランが営業しているはずですが、16時頃という時間のためか、営業しているのは二軒しかありませんでした。 余談ですが、セブンイレブンの並びにあるマッサージ屋さんで時間をつぶすのも良い方法です。価格が手ごろで、オイルマッサージもありシャワーが利用できるかもしれません。 食後にコーヒーを飲みたくなり、さらに歩きました。駅から右にロッドファイ通りを進み、左折したところで充電できるカフェを見つけ、一息つきました。露店のため少し暑かったです。
④いよいよ乗車
17時過ぎには電車が到着していました。乗り込むと、乗客の多くは白人でしたが、他のアジア人もいました。 最新型の車両であり、清潔でした。車内では長袖Tシャツにジーパンを着ていましたが、その格好でちょうどよかったです。乾季だからか、エアコンは抑え気味でした。 社内は治安が良く、平和な時間が流れていました。 2等車には1人1本300mlほどのペットボトルの水が配布されます。コンセントは各座席に1つではなく、向かい合った座席一組につき1つだけありました。後から乗車したため、すでにコンセントは使われていましたが、夜に寝台が設置された後は利用できました。充電の脇にはスマホを入れるネットがあり、この点はフェリーの2等寝台室に似ています。 発車後、車掌がチケットの確認に来ました。チケットは紙にプリントアウトしておく必要があり、車掌がその紙にサインをします。
⑤社内の様子
トイレや洗面台は日本の新幹線に似ています。トイレには流せるトイレットペーパーと手拭き用のペーパータオルが備え付けられていました。2等車にはシャワー室はありませんが、十分な設備です(1等車は個室でシャワーがあります)。 発車後すぐに弁当屋やジュース売りが車内に来ました。商品は割高で、目が合うとしつこく営業されるため、彼らが来ると車窓からの眺めを見ることにしていました。 車窓からの眺めはチェンマイ郊外の風景で、道路を行き交うバイクをぼーっと見ていました。すぐに日が暮れ、真っ暗になりました。
⑥夜の寝台車
日が暮れると車掌が「ベッドをメイクしても良いか?」と聞いてきます。YESと答えると、彼らは向かい合った座席を器用に寝台へ変え、シーツを敷いて枕と毛布を置いていきます。私の向かいの人が不在でも作業は進めてくれました。カーテンは自分で閉めます。 社内は一晩中明かりが消えず明るいですが、アイマスクと耳栓を使えばぐっすり眠れます。振動も少なく快適でした。ただし、隣のアジア人が早朝からインターネットラジオを大音量でつけたため、早朝に起こされました。 朝には車掌がシーツや毛布、枕を回収し、寝台を普通の座席に戻しました。
⑦余談(途中下車)
ワットドンムアンに行きたくなって、ドンムアン駅で途中下車しました。誰もチェックしません。ドンムアン駅は大きいだけの殺風景な駅でした。
ワットドンムアンは駅から歩くと遠かったです。朝の通勤時間で、道路も渋滞気味でした。