10/12/10 04:37

あくまで私見ですが・・・・

すみません、人権運動はどこまで保護すれば『平等』なのか、どこまで補償すれば『賠償』なのかと、(インディアン問題に関わらず)難しいので、つい長々といろんな事を書いてしまって焦点がボケてしまったようです。

> 「白人がヨーロッパからやってきて、先住民=ネイティブアメリカンを追っ払った」
* これは、日本人以上にアメリカ人の中では基本中の基本事項と(僕は)受け止めています。

> 白人は(ネイティブアメリカンの駆逐に対して)罪悪感は無いのでしょうか?
** 後述

> あるいはそのような事を歴史の授業で教えないのでしょうか?
* 教えています。
強制連行されて強制労働させられた奴隷問題と同様に、小学校から(つまり基本中の基本として)カリキュラムが組まれています。ただし地域差はあります。

** 罪悪感に関してですが、
1.日本生まれで日本育ちの僕も、日本政府が過去に行ってきた数々の非人道的行為に対して「同じ日本人が行った事だけれど、それはあくまで他人がやった事で自分がやった事ではない」と感じているので、『彼ら』がやった行為に対して批判はしますが、一人称での罪悪感は感じません。

例えば、個人的に、僕は松前藩士として維新前から蝦夷地にいた父側と庄内藩士として維新後に屯田兵で移住してきた母方の子孫ですが、アイヌ民族に対してすら『僕個人が』罪悪感を感じる事はありません。
ですから、薩摩の琉球侵略や大日本帝国の朝鮮人強制連行など、自分以外の(過去の)日本人の行為に対して僕個人が罪悪感を感じる事は無いです。

同様の事が米国民にも言えるような気もしています。

2.なぜ白人だけが罪悪感を持たなくてはいけないのかという事には疑問を感じます。
僕は米国籍ですが、18世紀の連邦政府の非人道的行為には関与していません。
ウチのお向かいのドイツ系家族はお父さん(60代)が新移民、息子さんたちがアメリカ生まれです。
彼らも同様に18世紀の連邦政府の行為には関与していないと思います。

さらには、植民地時代に母国に居て兵を送り今も本国に住むイギリス人やフランス人スペイン人子孫の罪悪感にも言及しなくてはいけなくなるとも思います。

友人で、イタリアの血とスペインの血とアイルランドの血とアパッチの血が混じっている女性が居ます。
彼女は加害者の子孫なのか被害者の子孫なのか・・・・も複雑な問題になると思います。

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1件のコメント

  • Re: あくまで私見ですが・・・・

    J@LAさん、貴重なるレスを頂戴いたしましてありがとうございます。

    >> あるいはそのような事を歴史の授業で教えないのでしょうか?
    > * 教えています。
    > 強制連行されて強制労働させられた奴隷問題と同様に、小学校から(つまり基本中の基本として)カリキュラムが組まれています。ただし地域差はあります。
    : 地域差があるとはいえ、一応教えているのですね。
    TVや映画の見すぎかもしれませんが、その中ではアメリカの先生は「自分の考え(偏見)」を生徒に押し付けていると云うイメージがあるように思います。  (もしそうならばとても危険な事だと思います)
    それと、やはりTVや映画のせりふ(日本語にした)ですが「俺の〇〇」と云う事が良く出てきますネ。
    例えば保安官が「俺の道」とか・・・ 
    私は全く違和感(嫌悪感)を覚えます。
    「俺!? 先住民を駆逐して俺もあったものか!」・・・ これが私の頭にずーとこびりついているのです。(かなり偏屈な考えではありますが、米大陸の白人に「俺」はないと・・・ で、私はアメリカに嫌悪を感じるのです・・・TVや映画の影響って怖いですが・・・)

    でも個人的にはメイン州からの教育見学で見えた若い女性の先生(コンピュータを教えているとの事)を一泊二日お世話致しまして楽しかったです。 
    教育見学のカリキュラムで「一般日本人家庭の体験」で、市役所に勤めている近所の娘さんから頼まれました。 
    近くの明治村へ行ったりスーパーで買物をしたり・・・楽しかったです。 
    二日目の夕食をレストランでした時、先生が「私の父の父はドイツ人でした」と云ったので、私が「私の父の父の父の・・・は猿でした」と返したら大笑いになりました。 下手な英語でしたが・・・

    >> 白人は(ネイティブアメリカンの駆逐に対して)罪悪感は無いのでしょうか?
    > ** 後述
    :詳しいご説明ありがとうございました。
    私の質問の「罪悪感」って単純なものではないですね。
    私共夫婦はダイビングで沖縄にくようになって、沖縄に関する本などを読みましたが、「沖縄返還」は「何処へ返還・誰に返還」と疑問を感じてしまいます。 (かつては「琉球王国」でした。)

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    10/12/11 08:11

    所有(権)と帰属(意識)

    基本的に僕は昔からアナーキスト&社会主義寄りの思考で、わりと『国家』という形態を否定気味なんですが、所有権と帰属に関しては、単純な国家間(例えば尖閣諸島や北方領土、南北境界線など)でも決着が付かない問題なので、こと国家ではない相手と国家との間での問題はさらに複雑になるようにも思いますが・・・・・ただ、沖縄返還に関しては

    米国は大日本帝国から沖縄を占領したので、占領終了後に返還する先は日本政府で正しいのではないかと思います。
    その後で、日本政府が徳川幕府・明治・大正・昭和と占領し続けた琉球諸島を琉球王国に返還するかどうかは、日本政府と琉球王国(誰が代表者?)との問題になると思います。

    同様に、もしロシアが北方四島を返還するとすれば、返還先は日本政府であって社団法人北海道アイヌ協会へ返還する事にはならないと思います。

    中国とチベット問題とも似てるかも知れませんが、ただ僕の認識では(チベットと違って)沖縄の人たちやアイヌ民族は日本からの独立を願っているわけではないと思います。
    (アメリカのインディアンは一応、治外法権(特別自治権)を持っています)

    もし、経済的・国際的に独立が可能で独立を願っているとしたら・・・・既に沖縄に住んで居るナイチャーの扱いはどうなるのか・・・北海道の場合は大多数が和人(の子孫)ですからもっと問題は大きくなるような気もします。
    (北海道は明治元年に短期間だけ蝦夷共和国として独立宣言をしたらしいですが、これはあくまで榎本率いる佐幕派がやった事でアイヌ民族が決起したわけではないので・・・・)

    ハワイは米連邦とハワイ共和国との話し合いで合併したわけですから良いとして(ハワイはその前に日本との合併を申し出たそうですが、日本はハワイよりもアジア諸国との合併を取ったようです。もっともハワイ共和国になるまでの過程が問題ですが・・・・)

    原住民と開拓移民との領土問題だけではなく、
    19世紀にアメリカがロシアからアラスカを買った時に、(原住民というだけではなく当時の多数派住民の)イヌイットたちとは全く関係の無いところで米・露(陰で英)という『国家間』でのやりとりがなされているわけですし、
    さかのぼると、連邦がフランス領ルイジアナの一部(現ルイジアナ州)をナポレオン(フランス)から『買った』時や、カリフォルニアやネバダ・ユタ・アリゾナなどをメキシコから『買った』時も、住民(先住民に限らず)の意思とは関係ないところで、国籍や領土境界線が変わってしまっているわけですよね・・・・(もっともメキシカン・アメリカン戦争は住民決起によってメキシコからの離脱という感が強かったですが)

    19世紀のヨーロッパ諸国による世界各地の植民地化(と大日本帝国のアジア各地の植民地化)から残る余波だけじゃなくて、政治形態による北朝鮮と韓国、旧南北ベトナム、チベット中国、内モンゴル、旧東西ドイツ・・・・『所有(権)』と『帰属(意識)』によって、様々な対立が起きていると思います。
    ただそこに住民(先住民に限らず)の声が反映されているのかどうかは・・・・疑問が残りますが・・・・