悪あがき、(2)・・・紙幣を、すり替えた 運転手は、10ドル札を奪うように受け取ると、一瞬ポケットにしまい、 またすぐに紙幣をだした。 出した紙幣は1ドル札だった。 「これは、1ドルだ!」10ドルよこせ! ここで「えっー?」と迷うと、 間違って1ドルを渡したと思い、さらにドルを支払う事になる。 これが、運転手の ワルの手口だった。
悪あがき、・・・(3)、私の性格で、 私は、渡したのは10ドル紙幣だと、自信があった。 ここまで、相手がワルだと私も「カッ」となってしまった。 おぼつかない言語で、どなった。 「ふざけるな、警察を呼べ!」 強くも無いのに、私の変な正義感を逆なでされると、私も見境が無くなる。 相手に、掴みかからんばかりの勢いで、怒鳴りまくった。 このあと、運転手も状況を察したのか、もういい分かった、という。 私は車を降りたが、私の旅の相棒には、車を降りないように言った。 そして2人の荷物をトランクから降ろしたあと、相棒に降りてもらった。 腹いせに、荷物を載せたまま、車を出されては、困るから。 このようにして、私の被害は、10ドルー実際の運賃、ということで、 大したことは無かったけれど、やっぱり騙された、という気持ちは変わらない。 車を降りた後も、私の腹の虫は治まらず、後悔していた。 私の気持ちとしては、荷物を降ろした後、 運転手を引きずり出して、彼のポケットから、 私の渡した10ドル札を、引っぱり出した方が良かったかなー? と、煮え切らない気持ちだった。 私は喧嘩っ早いから、そのうちケガするから争うのはヤメテ!と、 いつも家内に諭されるけど、なかなか、性格は治りません。 悪いことしてるわけじゃないから、 時々は私の変な正義感を振り回しても、イイじゃないかと、 いい歳の老人になった今も、そう思っている。 ・・・あーあ、性格って治らないないなー!!!