トヨタ自動車と輸出産業

K28さん、こんにちは。

ちなみにトヨタ自動車の場合

http://www.toyota.co.jp/jp/ir/financial_results/2008/q3/presentation.pdf

 25ページをご覧いただくと分かりますが、国内生産419万台、海外生産394万台、国内生産分のうち、国内販売166万台、輸出260万台(数字が合わないのは逆輸入車ですかね・・・・)全生産台数812万台のうちの輸出が260万台・・・「輸出産業」の筆頭がこういう状況です。これでもトヨタは1円の円高で350億の利益が飛ぶといいますが・・・・・電器メーカーもしかり、(最近になって日本製が「ウリ」になってきていますが、国内で日本製の電気製品というのは少数派ですね。)旧来的な「円高→輸出産業がだめになる→不景気・・・」というのは、十分検証する必要がある。と思います。

 イケアでないですが「貧乏な国で作って、豊かな国で売る。」というのは最近の「世界的な企業」トレンドで、本当の意味の地場産業(そこでしか作れないお酒。とか)以外は、為替の影響より、某国の景気がいいか悪いかの方が影響が大きいと思いますが・・・まあ、為替と景気はにわとりが先か、たまごが先かの議論になりますけど。余談ですが、この前買ったノキアのケータイが「フィンランド製」だったので、びっくりしました。ノキアって自国で作っているんですね。

 それと、自国通貨が弱い・・・・というのは、本当に悲惨ですよ。最近だとジンバブエ・・・・。第一次大戦後のドイツ(これは極端ですが)、90年代の北欧通貨、ブラジル、アルゼンチンの通貨危機、97年のロシア・・・感覚的に円安というのはすごい「恐怖」です。お金を出しても外国から何も買えなくなるわけですし。・・・・日本でも今の80代以上、もうわずかにしか残っていませんが・・・戦時中に国債を給与代わりとかに支給され、戦後紙くずになった人・・・これもインフレによる円の弱体化が原因ですが・・・達には、「日本の国債は絶対に買わない。」という人たちが少なからずいました。私たちの世代ではそういう人たちはあまりいないですけどね。

  今はドル安が原因ですが、この騒ぎがひと段落すると・・・800兆円の借金を抱えている国の通貨がどのようになっていくかは・・・見ものです。

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1件のコメント

  • 08/03/21 07:10

    Re: トヨタ自動車と輸出産業

    高島さんこんにちは。

    トヨタ決済に関してですが、注目すべきは「海外生産」でしょうね。昔は「輸出」であったものが「海外生産」にどんどん切り替わっているのではないかと思います。けれども円高の影響を受けるのは「輸出」と「海外生産」の両方かと思います。

    「輸出」と「海外生産」を足した数字、654台に外国為替が介在し、円高になれば利益は一挙に目減りします。「海外生産」に関しては労働コストや材料コストがかなり抑えられているでしょう。それだけに円高は、もしかすると「輸出」以上に「海外生産」が打撃ではないかと思います。812台のうちの654台となると、円高の影響を受けるのはやはり非常に高い割合ですね・・・。

    その地の景気の良し悪しは本当に重要なことですね。もちろんそれはその国の通貨価値、つまり為替にも反映します。景気が悪い国の通貨にはより円高になってしまいます。

    円高のいい面、悪い面も当然あるかと思いますが、残念ながら輸出や海外生産に頼っている日本経済の現状での極端な円高は悪い面が噴出してしまいます。今起こっているのは本質的には円高というよりドル安でしょうが、ドルに合わせてほかの通貨も円に対して落ちてしまう現象が起きています。

    おっしゃっている自国通貨の弱い状態・・・これはもう極端な状態ですね・・・。97年のロシアは、「ルーブルが紙くずになった」といわれましたよね。もちろん自分は、そんなところまで円安になってほしいなどとは夢にも思いません。しかしいまの異常なドル安状況が続くと、下手をすると「世界通貨危機」も発生するのではないかという危惧感を抱いています。極端なドル安は、極端な円安、円ばかりでなくあらゆる通貨の同時安にいずれつながる可能性があると思います。

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