アユタヤ 1 アユタヤ駅に近づくにつれ、ホテルやおおきな建物が見えてきて (やっぱり観光地だけあって小さい町じゃないんだなぁ) とおもいました。 駅のホームにもたくさんの人がいて、 (ここでこけたらまた笑われる) 細心の注意で降りましたw まわりをよくみると、私と同じ年くらいの日本人がほかにもたくさんいました。 これだけたくさんいるならイザとゆうとき安心と思いました☆ ホームに降り立ってすぐに客引き(何の?)の人たちが旅行者と思われる人たちにかたっぱしから声をかけていました。 中にはカタコトの日本語を話す人もいます。 「コニチワー」 「こんにちわ」 「トゥクトゥク、トゥクトゥク!」 「まいあお、まいあお」 他の人たちも、一部をのぞいてほとんどが渡し舟のほうに歩いていきます。 そういえば、私は列車の中でも景色にみとれていてガイドブックを一度も広げませんでした。 日本にいるときから穴があくほど毎日みていたせいか、駅からの道順も 「あ、これだ」 くらいにしか思いませんでした。 客引きの人たちも、ガイドブックをひろげて立ち止まっている旅行者にむらがっているようにみえました。 そのことに気が付いたとき、すこしだけ自由になったとゆうか、羽がはえたような気分になれました☆ 渡し舟へとつづく道には屋台で焼き鳥を焼くいいにおいと、ちょっと臭いタイ独特の(?)においがしました。 レンタサイクルや、日本語で書かれた看板のあるゲストハウスもあって、そこにいた中国人ぽいおじさんは、 「コニチワー、ゴハンタベルー?」 と、日本語で声をかけてきました。 船着場には日本語で書かれた看板もあって、かんたんに乗ることができました。1人3バーツ。 ボートがくるのを待っていると、目の前にアユタヤYHの看板がさがっていました。 (あ、これだぁ!) 他にもガイドブックにのっていて見覚えのある宿がずらり♪ (よかったぁ♪アユタヤわかりやすいなぁ☆) ボートが近づいてくるあいだに、船着場はいつのまにか日本人旅行者でいっぱいになっていました。
アユタヤ 2 渡し舟 びっくりしたのは、そんなに大きくないパサック川をタンカーみたいな船が航行していたことです。 「BANGKOK」と書いてあったとゆうことは、この川はバンコクへとつながっているのかなぁ...あれ?あたりまえかw おかげで10分くらい船着場で待ってました。 その間、日本人の男の子ばかりになったなかで、女の子は私とタイ人の学生さん(?)だけ。 (うわぁ~、こっちの人ってスタイルいいなぁ~、それにすごいスリット入ってるし!髪の毛もサラサラですごくきれい) 見とれていると、さっきの列車で前にすわっていた2人がまた声をかけてきました。 ちょっと苦手です。 「あ、さっき途中からいなかったから心配してたんだよー。間違って降りちゃったかと思って」 「あぁ~、いえ、トイレに行ってたんで...」 「あーそっかー、ゲストハウス、どこか決めてんの?」 まわりの人たちもじっとコッチを見ています。 「あぁ~、ゲストハウスじゃなくてYHに行こうと思ってるんで...」 えっ!?とした顔になって、 「ユース?!○○行かないの?」 (○○ってたしか、日本人がオーナーのきれいなとこじゃなかったっけ?そこに泊るのがあたりまえみたいになってるのかなぁ...) カオサンに続いてこんどはアユタヤの宿までしらないの?とゆうような言い方で、それにまわりにいた男の子たちからも、「YH?マジ?」と小声でいっているのがきこえて、恥ずかしくて自分でも顔が真っ赤になっていくのがわかりました泣 「あ、○○行くんすかぁ?僕らもなんすけど場所わかりますぅ?」 そばにいた他の男の子たちも同じところだったらしく、私はすっかりハミゴになっていました。 「それもやっぱりネットですすめられたの?」 笑われながら言われて返事さえできませんでした。 やっと着いたボートの一番奥にすわると、 「あーゆーアホたちの言うことなんか気にしたらアカンで」 突然話しかけられた関西弁と、タイ人とおもってたとなりの男の人が日本人だったことにびっくりしました!
アユタヤ 3 ハイシーズン 「えっ!?」 真っ黒に日焼けした顔、Tシャツにジーンズ、チョット不精ひげ、旅行者とはあきらかに違うサンダル、荷物はコンビニの袋だけ。 「あ、日本の方ですか??」 「そやで、タイ人と思った?」 思わず「ハイ」といいそうになったのをこらえて、 「いえ、アノ~....パックを持ってなかったんで...」 申し訳なさそうにゆうと、 「あはははっ!いいよいいよ、よく間違われるし。それにしても何が言いたいのかねぇ、あのアホ達は。 ガイドブックなんかよりネットでの評判の方が正確に決まってるやろうに...バカの一つ覚えみたいに全員そろってサングラスか」 プッ、と最後に吹き出した後に、 「YH、ちゃんと予約いれてあるの?」 今度はがらっとやさしい顔で言いました。 「いえ、まだなんですけど、とりあえずいってみようかと思ってます」 その方はちょっと考えたような顔をしてから、 「列車のなかでも日本人たくさんおったやろ?今、ハイシーズンやし一応電話で部屋があるかどうか聞いてみたら?他のゲストハウスも人気のあるところは夕方までに満室になること多いよ」 確かにその通りでした。 私は、ハイシーズンだろうがそうでなかろうが、いつでも簡単に部屋が取れると思ってて、きちんと計画をたてることをしませんでした。 もし満室だったらどうしよう、もう4時半だし、あきらかに昼間の明るさとはちがう夕方の明るさになっている。 「YHの電話番号はわかる?」 「はい、一応メモっておきました」 「そうか、えらいな。こっちで公衆電話使ったことある?」 「いえ...ないです..」 「わかった。じゃあ、かけてあげるから後は自分で問い合わせできるね?」 「ハイ、英語で大丈夫ですよね?」 「うん、YHは世界中英語OKのはずやで。ホラ、足元気を付けて」 アユタヤ島にボートが着くと、先に降りたその人は手を貸してくれました。 知り合いらしいタイ人のおばあちゃんにも手を貸してあげて、何かタイ語で話していました。 「すごい、タイ語話せるんですかぁ!こっちに住んでるんですか?」 すこし照れた顔で、 「いや、俺も旅行者というか、いつも同じ場所にいるから自然と覚えただけ」 「いつも同じ場所って、アユタヤにですか?どれくらいいるんですか?」 「アユタヤだけやで、それよりほら、電話しないと。小銭持ってる?」 財布を開けるとお札と2バーツしかありませんでした。 どこかで両替してきますと言うと、 「あー、いいよ、俺細かいのあるし。それより、こっちでは日本みたいに小銭を使いきろうとしない方がいいよ、必ず必要になるし」 言われてみれば、私は日本と同じ感覚で最初に小銭からつかおうとしてた! すごいなぁ、なれてるひとは... 「つながったよ、ほら」 受話器をうけとって部屋があいているか聞いてみると... 「Full?!!」 心配されたとおり、YHは満室でした!エエ~ンッ!どうしようー泣 「満室だった?やっぱりか...」 「いつも予約しないとムリなんですか?」 「いや、そんなことはないけど、先週と今週は特にツーリスト多いからね。さっきのアホ達は知らんと思うけど、YHは結構人気あるから」 そうなんだぁ...あ~ぁ、まるこさまのゆうことしっかり聞いとけばよかったぁ泣 「一応、さっきの子達とおなじとこに行ってみたら?アソコのバァさん嫌いだけど、女の子が一人で泊まるなら部屋もきれいだし、日本人もいっぱいいるし」 「....なんで嫌いなんですか?」 「いや、別に初めて来た子が1泊するだけなら嫌な思いもすることないやろうし。俺はただ、個人的に嫌いなだけ」 「あのぅ、どちらに泊ってるんですか?」 「俺?俺は知り合いのGH、ガイドブックにのってないとこ」 「私でも泊れそうなとこですか?」 少し困ったような顔をしてから、 「でも、○○の方が清潔度は高いよ。ホットシャワーもついてないし」 私は、どうしてもまたあの人たちと一緒になるのが嫌でした。 それに、最初あやしくみえたこの人が、いま、全然そうゆうふうに感じなくなっていることに気が付きました。 とにかく行ってみて、やっぱりいやだったらガイドブックにのっているほかのGHを全部まわってやろうと思いました。 時間は5時になっていました。