今回の連休はたまたま二度もイタリアンレストランで食事をすることになり、また、いつものように(?)食事はそっちのけでしこたまワインを飲むだけだったのだけど、そこで(ここにも書いたけど)ルーブルで見たモナリザの話になった。時代によって(?)ルーブルにおけるモナリザまでの距離はだいぶ違っていたことが分かり、また、ルーブルにはモナリザ以外にもダ・ヴィンチの作品があるから、そっちの方がいいのでは?という話も出た。で、その話の中で、ダ・ヴィンチだったら絶対にパルマに行くべきだ、と二人が口を合わせて言う。パルマと言うと私はパルマラート、チーズ、ハムくらいしか知らないが「ダ・ヴィンチってパルマの人なの?」というくらいで、その話題は終わった。
が、帰って調べてみても、特にダ・ヴィンチがパルマに関係あるようには見えない。それはパルマの美術館の「La Scapigliata」の事を言ってるのか・・・・・とも思ったが、もう一度真意を聞かないといけない。(酔っ払っていたし・・・)と、その時にたまたま読み始めた本が
https://www.amazon.co.jp/dp/4152096993
冒頭にパルミジャーノ・レッジャーノの作り方について、細かく話が出ている。これもたまたまなのだけど、先日のEUとのEPA交渉の原産地呼称の保護で「パルメザンチーズ」が使えなくなるかもしれない、という話がピンとこなかったのだが、このパルメザンというのはパルミジャーノの英語風の言い方、というのを知らなかった。(例えばバーガンディとブルゴーニュも実はしばらく私の中では一致しなかった。・・・)
その本からの受け売りだが、米国では、パルメザンは一般呼称として認められていて、パルミジャーノ・レッジャーノのみ原産地呼称として守られている、とのこと。同時にアメリカ人も粉チーズというとみんなあの(森永)クラフト社の緑の缶を思い出す、というのは笑ったけれども、EUでは(当たり前と思うが)英語のパルメザンもパルミジャーノ・レッジャーノも原産地呼称として守られているとのこと。
例えばシャンパーニュは日本でもかなり厳格にみんな使い分けていて、さすがにカルフォルニア産シャンパーニュと言うと、大笑いされるだけだと思うけど、カルフォルニア産シャンパンでもそれは同じ事である。そうなると、日本のそこそこレベルレストランくらいだったら必ずおいてあるあの緑色の缶(というか紙ケース?)と中身は今後どうなるのだろう。EPAが発効すれば、「粉チーズ」と名前を変えるのか、そうなると森永乳業はともかくクラフト社の母国政府はいろいろと言ってきそうな気もするし・・・。
なんて心配をする前に、これも現地で食べてみて「シャンパーニュとスパークリングワインは異なるものである。」くらいの認識を持たないと、実感として湧かないような気がする。(もちろん、本家は元々粉チーズでないことは存じています。)プロシュットとも合わせて・・・となると、また一つワイン目的地、いや、芸術鑑賞の目的地が増えました。